ここからは牧羊地帯をずっとずっと走る。
さすがにインターコム上の会話も途切れガチになる事もある。そうすると、自分一人ならば好きな歌が出てきたりもするのだが、Kuzzyさんのスピーカーから流れるとなると、歌いながら走らせるという事ができない事に気づく。まあ、歌ってもいいのかもしれないけど、やっぱり迷惑だろうなあ。一方的に聞かせる事になると言うのは歌い者勝ちとも言える。いわゆるマイクを離さない人になってしまう訳だ。
とりあえず着いた町の名はTuatapere(テュアタペレ)と言う。何ともこの国に良くありそうなしらけた町だ。しかし、なんとソーセージの首都という!
なぜそう言われるのかに興味を持ちつつ周りに注意しながら走ってみたが別にそれらしき看板は見つからない。角っこにあったレストランみたいなところが果たしてそうなのか、それともこの一番の目抜き通りと思わしき場所のどこかにあるのか、目を皿にして見てみるが別にそれらしきものが見つからない。ひょっとしたら、この肉屋がそうなのだろうか。
バイクを停めて聞き込み調査に入らなくては。しかし、人が簡単に見つからなかった。その代わりと言っては何だがトイレの建物が目に入り、そこでバイクを停めると、そこに人がいて教えてもらえた。トイレにはウンがあるものだ。
場所はこの国のあちこちにある前出の4Squareスーパーマーケットだ。なんとその店にはテーブルがセットされ、一部がレストラン形式になっている。小さい町ならではの作りだ。レジにいたひょろっとした眼鏡の兄ちゃんに注文する事10分。出てきたのはこれだ。何の変哲もない、うちで焼いたのと同じ、全く特別とも思えないソーセージが出てきた。うーむ。奥が深い。のかな?
苦笑するKuzzyさん。
気を取り戻して走りに専念する。ここからは時折、海が見える道だ。この海のちょっと向こうはもう南極である。迷ったペンギンだったら見えるかもしれない。そう、ここはScenic Route観光道路である。いろんなものが見えるはず。
木々が万年風でこうして育つ。
それでサーフィンのメッカらしい。
こんな石がビーチを成している。
Riverton(リバトン)と言う町がある。この町は実に不思議で、数キロ離れたところは本当にいつもグレーの雲がつきまとい、気温も上がらず、絶えず風が吹いているところばかりなのだが、この町は非常に平和なのだ。でも、あくまでもその他の地域と比べての話だ。
栄えているかと言えば全くそうではないのだが、その静けさがとてもいいのと、遠浅なゆるーい弧を描いたビーチがたまらなくきれいなのだ。そこにある唯一と言えるレストランは実は値が張るのだが、雰囲気と味とのバランスがとれているのでとても好きだ。何度か行った事がある。
昼飯とも夕飯とも言える半端な時間だったが、旅の最後を締めくくる、いい時間を過ごしてきた。雲行きが怪しいのはここだけで、何とか降られずにすんだ。
ここから家までは2時間半程。ずっと両脇は羊の庭である。あらためて羊の国だなあと思いながら帰路についた。羊の数を数えながら。
*本日のルートはこちら
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