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2015年4月6日月曜日

バイクの整列方法。

2015年4月。

もうあと一息で今シーズンが終わってしまう。ほんのり木々が黄色くなり始めている。日本とは正反対の季節である。秋だ。

ここのところ、しばらく一緒に走っていなかったKuzzyさんからお誘いが来た。昨日ほのめかしておいたからだ。あと30分後だ。ランチをまだ食べていない。昨晩にサマータイムが終わり深夜に1時間伸びたのでどうも時間がしっくりこない。おまけに昨晩は月蝕だったので真っ赤な月を見た。

一つだけ残っていたラ王の塩味を見つけ、子供たちが周りで騒いでいるのをそのままに速攻で作ってあっついラーメンを掻き込んだ。貴重なラ王をこんな扱いにしていいものかと自問自答しながらスープを1割ほど飲んだ時、Kuzzyさんはやってきた。

残ったスープを偉そうに子供たちに「飲みたいだろ、分けてあげよう」と家を出た。うーん、惜しいことをした。ま、彼らはちゃんとこれからママが美味しいランチを作ってくれるだろう。

まずガソリンスタンドに行こうとそちらへ向かうとちょうど1台のハーレーが出てきた。
今はイースターで巷は4連休。きっとバイクが多いだろう。子供たちの学校も2週間も休み、秋休みである。ハイカーも多いがパトカーも多い。ガソリンスタンドにもパトカーが止まっていた。ランチの買い物だろうか。結構私用?でパトカーは使われていることもある。パトロール中にだっておなかは減るのだ。マックに嬉しそうに入っていくお巡りさん達も見たことがある。

さて、行き先を決めていない。スタンドで南に行こうか東に行こうかと空を見て風の動きを見る。西は雲が出つつあるのでとりあえず東に向かうことにした。1時間の距離にあるTarrasという小さな小さな村に生かしたカフェがあるのだ。


さすがに車が多い。びっちり並んでいる。それでもしばらく行くとワイナリーの横にある長い直線が続き車間が開いてきて割と軽快に流れるようになった。しかしながらペースはやはりちょっと遅めだが、心地よく走れた。

ふと前方の反対車線の路側帯から出てきてUターンをした車が我らの2台前方に合流した。パトカーだった。おそらく反対車線に止まっているトラックは何かで切符を切られてしまったのだろう。今日は稼ぎどきに違いない、とか、そんな会話をKuzzyさんとしながら気をつけようねと前に進んだ。インターコムは便利で退屈しない。

するとパトカーと私たちの間にいた車がいなくなりもろにパトカーに付いていく形となり道は渓谷地帯に入った。ここの入り口には追い抜き車線があって、大概ここで前方にいる車をすっこ抜きするのだが、今日は目の前にパトカーがいるのでおとなし〜く走ることに決定。周りの車も全く追い抜きしない。ゆったりと流れるエメラルド色の川に沿って走る。今日はゆっくりめなのでよーく見える。

チラホラと黄色くなった葉っぱが多いところと、まだのところと現れているが、おそらくあと2週間でガラッと雰囲気が変わり、真っ黄色の世界になるだろう。そしてそれは3週間くらい続く。なので日本のゴールデンウィーク辺りでもまだ紅葉が見られると思う。それを見に来る観光客もまた多くなるだろう。

渓谷を抜ける直前にもう一つの追い越し車線が長くある。パトカーの前に数台車が詰まってきていてずっと90キロ弱で走っていた。ここで追い抜きしようかどうしようかとKuzzyさんと相談するのだが、乗り気でなさそうなのでここでもじっとした。ちょっとでも100キロを超えてしまうようなことがあればここは渓谷だけど警告だけでは済まされない。

そんな渓谷を抜け、果物の産地Cromwellに着くと急に空気が冷たくなった。山脈を超えたからだろう、天気が違う。まだ日は刺すが全体をぼんやりと雲が覆い始め、空気が冷たくなった。どうやら私は少々薄着で出てきてしまったようだ。夏とほぼ同じ、革ジャンの下には長短Tシャツの2枚である。さみーっと喚きながら走り続けた。


Tarrasに着くと何台か見覚えのあるバイクが停まっていた。たまに一緒に走っているクラブの連中だった。みんな走るのが好きなんだなあと実感。でもチョイ乗りで行ける範囲と道の数が限られているので会う確率が高い。

来た道はちょっと違ったがほとんど付いた時間は一緒だったので、コーヒーブレイクを一緒にして、これから一緒に走ることにした。

みんな綺麗にバイクを停めるのは得意じゃない。

XR乗りのいっかしたゲキっ速の女性がいるのだが、今回彼女はMT09に乗っていた。XRがツーリング中に壊れてしまったという。旅の途中だったので2日間はタンデムで我慢したけどそれ以上我慢できなくて買ってしまったという、すごいニュースだったが相変わらず走る速度は変わってない。いい買い物をしたのではないだろうか。

この団体の中では一番の知り合いもCB1000からCB1300に乗り換えていた。私からの見た目は何一つ変わってないように見えたのだが。彼もハッピーであった。

よく見たら、今日出がけに見たガソリンスタンドから出てきたハーレーDynaはここにいた。どうやらみんなと一緒だったのだ。我々はおそらく10分くらい遅れて来ていたということだ。


一行はWanaka方向に走り出した。総勢8台だ。ハーレー3台、BMW3台、ヤマハ1台、ホンダ1台だ。こっちの方向はますます寒い。
そんなことを思っていたらちょうど妻からの電話が鳴る。なんでもうちの方は天気も良くあったかいという。ちょっぴり後悔。

Cardronaには歴史的に有名なバーがある。ローカルの人間はここで一杯やっていくのがお気に入りなのだが、今日のこの気温では私は遠慮したい気持ちだった。ちょっと遅れて着くと今度は綺麗に並んでいたので最後尾に並ぶ。


ところがどうしたことがみんながゾロゾロと出てくるではないか。なんでも満席でサーブできないというのが理由で追い返されたらしい。私とKuzzyさんはほっとした。でもトイレへ行ってもっとホッとしたかったのが、みんな出発するというのでそのまま出発した。帰りはざっと40分というところか。

峠を走る。ガンガン登ってガンガン下るのだ。前方のグループはみんなあっという間にいなくなってしまった。みんな私より年上だと思うのだが、ガンガンと大人気なく行ってしまう。

この峠は国道で最高地点を走るものなのだ。そしてここがサミット。町の高さがだいたい330mなので700m弱も上がってくるのだ。なるほど、勾配がきついわけだ。



頂上に着いたKuzzyさんを捉えた上空には人生で今まで見たこともない雲が空一面を覆っていた。
それから我らはトイレトイレと念仏を唱えるようにして家路を急いだのだった。



2014年9月9日火曜日

Harleyのきっかけはこれから。


2010年10月のこと。
Kuzzyさんを誘ったのだ。行き先はぷらっとLake Hawea (レイク・ハウェア) 、家から片道1時間ちょっとのところ。

このとき、Kuzzyさんが所有していたのはTTR Raid 250で私がこちらで2輪の免許の試験を受けた時に借りたものだ。その時の模様はこちらから


Sportster1200CとTTRというレアなペアは春の小春日にさっそうと出かけて行ったのだった。これは一緒に走る2度目の出来事である。
実はこの時にすでに私のもくろみがあったのは確かだ。KuzzyさんをHarleyの虜にする為の誘いだったのだ。

Queenstown (クイーンズタウン) からWanaka (ワナカ) に向かって走って行くとつづら折れになっているクラウン・レンジ峠を通り、一気に山を駆け上がるのだが、それはそれは排気量の違いで頂上でKuzzyさんを随分待つ事になった。ドドドと図太いものと、とビビビと軽い音の違いだ。約5倍の排気量差がある訳だし。


峠を抜けると向こう側は長いワインディングになり、後にフラットで走りやすい直線的な道になる。丘に阻まれた狭い渓谷に沿って走るのだが、何とも爽快なところでしょっちゅう来るところでもある。

ワナカを通り超し、レイク・ハウェアに向かう。
快適な広めの緩やかにアップダウンを繰り返しカーブが続く道はこれまた最高のおいしいところである。特にこの時期、新緑が眩しく、羊も牛も喜んでいるみたいだ。生まれて間もないラムはおっぱいを飲む時に必ず尻尾を千切れんばかりにプルプル振っている。テンションが上がってしょうがないのだろう。

私も尻尾があるなら振り切れているくらい振っていた事だろう。暖かく眩しい日差しの中、癒しの鼓動が脳を洗う。さて、いよいよだ。『Kuzzyさん、バイク取っ替えよう!』

Kuzzyさんも嬉しそうに尻尾を振った様に見えた。湖の端まで一旦走って一休みした後にこれから戻って行くのだ。足慣らしにとゆっくり走り出すKuzzyさん。写真を撮ってあげるからと何度も何度も往復させてだんだん慣らさせていった。

遠慮がちにハーレーから下りようとするKuzzyさんに、まだまだいいからと、押し付ける様に乗らせて、写真ももっと撮ってあげておみやげにしてあげるからと撮影に協力してもらう形で乗ってもらった。


私はTTRで追っかけるのだが、その大変さはその時、凄く感じた。確かにHarleyに乗る前はCRMだったので、その感じは憶えているはずなのだけど、この頃にはもうすっかり体がハーレーの体になっていたのだろう。考えてみれば100km/hで巡航する事はCRMでは殆どなかったしなあ。やっぱり、クルージングするにはそれ相応のが理想であるなあと実感。



ほぼハーレー走行を満喫したKuzzyさん、ご満悦そうだった。
そして、おみやげになった写真はここで紹介したようにたくさんになる。

Kuzzyさんが「買ったよ!」と電話をくれたのはそれからそんなに月日が流れていない時だった。
私の計画は大成功を納めた。
Kuzzyさん、おめでとう。Harley仲間を作った私にも、おめでとう。





2014年6月23日月曜日

静かな湖畔

2013年12月のこと。
さて、良い天気の日は大切に使いたいものだと常々思っている。太陽の力は偉大だ。人々を幸せな顔にしてくれる。うちの奥さんがやる気を出して嬉しそうに洗濯物を物干にたくさん下げているのを見ると、私も「出かけなくては!」とついついやる気を出すのかもしれない。

と言う訳で、この日はMakarora(マカロラ)というなんにもない、通年を通して住んでいる人は50人くらいしかいないビレッジを引き返し地点とした。まあ、カフェとガソリンスタンドが一緒になった所が2軒ほどあるくらいだが、(でもほんとはヘリコプターに乗れたり、ジェットボートにも乗れたりする)そこまではWanaka(ワナカ)という隣町をかすめて120キロそこそこだ。
道中、うちを出てから15分後にCrown Range(クラウンレンジ)という峠を通る。確か十数年程前までは峠の頂上付近からWanaka方面に掛けて殆どの道程は砂利道でレンタカーの乗り入れを禁止していたのであった。今ではあまりのワインディングの美しさにここでも車の撮影が盛んである。

ちょっと前にはこのRed Bullの映像も撮られたところだ。そういえば、この日ではなかったが、後日訪れた時にこのタイヤの跡を見たときには一体何が、誰がこんな走りをしたのだろうかとたまげた。 こんな所なのでSportster Classicではそんなにサマにならない道だなと思いつつ、いつも恥ずかしげに走ることにしている。

Lake Hawea(レイク・ハウェア)はすぐそばを走る道に沿って右側に20キロ程続き、湖の端まで来ると今度はLake Wanakaに当たり、今度は左手にそれを見ながら10キロ程続いている。前半は長いアップダウンを繰り返し、ゆったりとしたコーナリングが続き緑の牧場と青い湖の間を行く気持ちの良い道だ。ここではアメリカンバイクは我の道、うっしっしーと、走るのである。ちょっと広い道路脇でしばし景色を楽しむ事にした。
今となってはニュージーランドもLord of The Ringsで大当たりを飛ばし、映画産業もすごく大きくなったが、もちろん昔から映画は撮っていたのだ。1978年のGoodbye Pork PieというMiniがNZを文字通り縦断するどたばた劇だ。 この映画の代表的な追っかけシーンに人気があり、それはここLake Haweaの道で撮影されている。
ちなみに新しいminiのプロモーションもついこの間ここで撮影されたみたいです。MINI - Goodbye Pork Pie Scene Remake


後半のLake Wanaka沿いを走る道は狭く小さなコーナーがずっと続く。豪雨などの影響で崖崩れなど頻繁に起こっているようだ。現にずっと前に起きた大きな崖崩れのせいで道路がほんのり迂回させられている所もあった。このサイズになると、どけるのもめんどくさいのだろう。この辺りから始まる雨林地帯はウェストコーストと呼ばれている地域で年間300日雨が降ると言われている。そう、今日は晴れである!
ランチはありきたりな、つまらないホットチーズサンドとお世辞にもおいしいと言えないコーヒーをバーレストランでとった。きっとこの店で一番おいしいのはボトル入りのジュースか樽から出て来るビールだろう。携帯も圏外だし話し相手もどこにも見当たらないので短い滞在となる。道は一本なので来た道を戻る事になるのだが、反対側から見るので、それほど退屈というわけでもない。 なんせ、またあのワインディングを帰るのだから。

*本日のルートはこちら