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2017年2月14日火曜日

どうやら世界一のロードらしい。1

2017年2月。

なんだか今年の夏はやっぱり変だ。どうしても夏にならない。衝動的にカレンダーを3枚くらいめくりたい感じの気温と天気が続いている。全くなんてこったい。

しかしながら、チャンスはやっと巡って来た。今は雨が降っているが、どうやら明日は天気が良くなるぞと予報が告げている。夜寝る前になんとなく頭の中で色々と準備して明日のプランを想像をすると嬉しくてたまらない。

朝だ。朝霧が出ているようだがその上空は晴れているのでこれから真っ青な空が予想できる。いえぃ!
さて、昨晩すっかり寝てしまったら、本当の準備をするのをしっかり忘れてしまっていて、朝、慌てる。

アレヤコレヤとサドルバッグに詰め込む。結構入るようで入らない。リヤのショックの部分がカバンの中に張り出しているので、外から見えるほど入らないのだ。

カッパは着たくはないけど山の天気だ、持っていかないわけにはいかない。もちろん、本降りが予想できたなら弱虫なのですぐさま引き返すつもりだが。


小一時間あたふたと準備をしてエンジン始動。暖気もそこそこに近くのガソリンスタンドへ直行。準備がなってないなぁ。

さて、それでもまだなんとなく涼しい朝の時間。
山には雪が載っているではないか!昨夜の雨のいたずらだな。



スキッとした空気が冷たいが気持ちがいい程度だ。景色とB.B. Kingが歌って癒してくれる。



まずレイク・ワカティプ、湖沿いを走る。青空が急激に多くなったので止めてみる。
この湖畔沿いのワインディングを抜けると湖の舳先に村がある。Kingston (キングストン)というのだがこの村を過ぎると一気に風景が変わりしばらく平坦な牧草地が目に入る。ここにはジェットコースター並みの上下があるストレートがあるのだ。いつもながら楽しむ。




15分も走るとまた小さな村がある。最近お気に入りのトイレによる村だ。Garston (ガーストン)という。今朝も何台もの車が停車しており、トイレは賑わい、お店もなんだか賑わっている。ほんの2年前とは大違いだ。一体何があったのだろうという感じの変わりようである。中国語に混じりスペイン語?も今日は飛び交っている。


さて、先を急ぎたい。なんてったって今日はミルフォードサウンドまで行きたいのだ。
道程はざっと往復600kmだ。いや、手前のトンネル向こうまで行ければいいから、すると大体500kmになるだろう。


Five Rivers (ファイブ・リバーズ)というところにあるカフェを尻目に道を右に折れ(ここも朝から混んでいたなあ)Te Anau (テ・アナウ) という町に向かう。ここで腹ごしらえをしたいのだ。ここまではなんとも退屈な道だ。まっすぐであり、景観もそれほどではないが警官がいるのは確かだ。防風林の茂みに隠れている覆面パトカーに愛嬌を振りまきながら通過する。ここは間違いなく海外から来ているツーリストが入れ食いなことでしょう。交通量も増えたのできっとその数も増えているはず。

でも、正直、こんなド・ストレートで危険が何もないところなのに100km/hの制限速度ってどうなのよってと思うが。このスピードだってきっと設定されたのは大昔のはず。今現在の車の性能を考えればもうちょっと早くてもいいと思うのだが。今の車じゃあっという間に達してしまうスピードなのに。

しばらく行くと、いやーな雲が行く手の空を覆っているのが見える。おそらく10kmくらいの先だろうか。Mossburn (モスバーン)という村を超えてからのことだ。この辺はなんとなく半端な高さの丘や山があるので気温が変化しやすくて雲の発生も多いのかもしれない。

どうしようか、ここまでか、、、と南の空、要するにミルフォード側を見るとそれでもそっちは晴れている感じだ。であれば行くしかない。
仕方なく雨の中そのまま突っ切ることにした。でも、案外に軽いシャワーでポツポツ当たる程度で通り抜けられた。天は我を見捨てなかった。


ともあれ、Te Anauに到着。見事に晴天。
この街もどんどん変化している。ずいぶん久々に来た気がする。

2台でいたハーレーライダーが地元で有名なパイ屋でランチをしていたので、混ざろうかとも思ったけど、目的があったのでスルー。

実は前回訪れた時に寄ったイタリア屋がすごく美味しくて、また行ってみたいと思っていたのだ。店員が本場のイタリア人なのか、英語があっちなまりでかっこいいのだ。やはりその方が本場の味が味わえる気がする。

店のすぐ目の前の歩道部分にアルファロメオ・スパイダーとvespaがオブジェのごとく停めてあり、とてもイタリアンな雰囲気がいいのだが、私の思いっきりのアメリカンも停めてしまった。

まだ開店し手間もない頃に入ったのかフロアをモップで拭いていた女店員が優しい笑顔で迎えてくれた。すっごい美人!でもイタリアンじゃなくてアメリカンの顔してる。聞いて見るとKiwiだというので、さらにすっごく驚き。なんでも一流モデル事務所に所属していたという。なるほど。





そんな美しい彼女が忙しくあちこちと働く姿にうっとりしながら食べたパスタは最高の美味しさ。また来る機会を作らねばと、固く誓った昼下がりだった。


さあ、いよいよミルフォード・ロードに出発だ。

続く。




2016年12月13日火曜日

リベンジと懐かしのマウントクック

201612月。

早くも年の瀬になっているのにふと気づいた。いけない。夏になっているにもかかわらず全然乗ってないではないか!
ということでハーレーにまたがることにした。

実は先月に颯爽と出かけたはいいものの、あまり天候に恵まれず、思いっきり近回りをして帰ってきてしまったので、今回はちゃんと目的地を目指した。そこはMt Cookマウントクックだ。

何年振りであろうか、前に一度やはりKuzzyさんと行ったことがある。バイクだと近いのに遠い、そんな感じの場所なのだ。


家の近所のガソリンスタンドで集合。空気圧やら服装やらインターコム、健康状態、やる気度、財布の中身等諸々のチェックをする。

走り始めると俄然元気な青空に意気揚々となる乗りやすい二人である。日は上がってだいぶ経つのにまだちと風が冷たい。革パンツの下の素足をひんやりとさせる。タイツ必要だったかも。

Kawarau カワラウ渓谷のワインディングを気持ち良く走行中、紺色のカレラがパトカーに捕まっているのを見た。先ほどの直線でそういえばものすごい勢いですっぱぬきしてったやつだ。果たして何の違反をしたのだろうか。

Cromwellクロムウェルを超えてLake Dunstanレイク・ダンスタンを左目に見ながら沿いを走る。ここも実はとってもいい道だ。ゆったりと音楽聴きながらのクルージングなどは最高だろう。でも我々の会話は「さみー。トイレ行きたい!!!そこのトイレでストップして。」と私がねだる。足が冷えたせいだ。


前回は停まったTarrasタラスのカフェだが今回はもちろんパス。そうして一息目の場所はOmaramaオマラマだ。いつものカフェで一休み。
何だかえっらく混んでいる。ちょうどそういう時間に当たったのもあったのだが、店も改築中で手狭になっているらしい。
偶然にも地元クイーンズタウンの知り合いの女の子が遊びに来てた。本当にこの国は狭い。200km街を離れても知り合いに会う。
ところで珍しく小腹がすいた私はここのお気に入りのホームメイドのチキンクリームパイを食べた。やっぱりここのは絶品、上手い。


顔見知りの店員に聞けば何でも今話題になっているマクラーレンの団体さんがもうすぐここに着くという。国内でニュースになっていたのだが、彼らは船で外国からやってきてニュージーランド全土AucklandオークランドからQueenstownクイーンズタウンまで走り抜けるツーリングをしている最中らしい。ぜひ見てみようとKuzzyさんと楽しみにしていたのだが、我々も先を急ぐ身、そんなにのんびりできるわけでもなかった。


しょうがなく外に出て出る準備をしていると、キタキタ。ぞろぞろと超かっこいーくてカラフルな車が並んで5、6台入ってきた。カフェにいた客の全員が羨望の眼差しをそれらに向ける。車を見られているのはまだいいけど、出てきた人たちがガン見されるのは一体どんな気持ちなんだろうか。何億円の車の所有者達だって。
ぜひお友達になりたいと思った。




その間に何と大きな地震が南島の北東、国道1号の通るKaikouraカイコウラ周辺であって道路は閉鎖、予定を大きく変更する羽目になったはずである。遠回りだが、さらにすごい西海岸の景色を見てきたはずだ。

Mt Cookに向けてカフェを出ると、来るは来るは。まだまだマクラーレンの列がガンガン来る。何かがあったのかって思うくらい。いや、あったんだけど。総勢30台ほどあったと聞いている。

実はこれは後日談だが、この中の1台のしかも世界に数台しかないと言われているマクラーレンF1が、Queenstownから私の庭とも言えるGlenorchyグレノーキーへ行く道のブラインドコーナーでスピンによるスリップサインを80mも残して道路溝に落ちたという事故が全国ニュースで流れていた。ドライバーはオーストラリアからの65歳のおじいちゃんらしいということ。左側コーナーの外に落ちたので対向車による被害も無いようで、ご自分もそれなりに大丈夫だったらしいのですが、お気の毒様。

制限速度は守っていたという発表が。。。そんなコーナーでも制限速度が100km/hなので。。。NZの道交法の基準って一体、、、。

さて、一行はMt Cookを遠くに見つめながら走り、それはどんどん近くなっていった。最近の悪天候続きのせいで、12月だというのにやたらと山の白い範囲が広い。今回写真は撮ってないのだが、この時期におきまりのパステルカラーのルピナスが道路脇を綺麗に飾っていて、そのアンバランスがまた美しかった。






そして、Mt Cookからの雪が溶けてできたLake Pukakiレイク・プカキに着いた。この天気だもの、まずは最南端からのルックアウトから見てみたいと私は駄々をこね、Kuzzyさんを誘導した。

ほら。良かったでしょう。
珍しくセルフィも撮りましょうと。二人とも照れ笑い。

そして30km続く眩しいバスクリン色の湖を右手に見ながら走る。
今日は本当に素晴らしい。湖面がとても静かで反射している。こんな静かな時に来たのは私は2度目だ。





しばし感動。


ちょっと思い出に残るKuzzyさんの走行シーンの撮影。いいところの道で往復してます。



こんな道をぶっ飛ばさないように大人にクルージングで。




そして我らはHermitage Hotelのカフェで遅めのランチ。
ゆったりしようってことで乾杯。この国ではオッケー。




この景色を眺めながら暑い日差しの下冷たいビールで一杯やるのはさいこおー。
ここのホテル、レストランでは最高ランクの食事を提供しているのだが、このカフェの方はといえば、数年前は高くてまずくて本当に酷いものだったけども、ここ近年、非常に良くなりびっくり。きっとたくさんのご意見で変わったのだろう。Trip Advisorとか、そういう評価サイトが増えていいことも増えたな。

ビールx2、ピザ、シーザーサラダ、チップス、これ2人分全てで約$60、この国ではまあ平均的な値段と味に向上してました。でも、なんせこの景色を眺めながらですから、それでも安いものと思うべきなのでしょうか。

Kuzzyさんの持ってる双眼鏡で山頂を。よくあんなところを人々は登るもんだ。ちなみに3754mとほぼ富士山と同じ標高。でも険しさは見ての通り全く違う。


そんで、あそこでとことん訓練して初めて世界最高峰エヴェレストを登った人が、この人、エドモンド・ヒラリー。


このホテルの中には彼の偉業にちなんで作られた博物館や映画やらがある。一度ここに泊まってゆっくり見てみたいものだ。が、高そー。


帰りに最後の1枚をカメラに収めると「サイコーな日だったね」と50回くらい言いながら250kmの道のりを戻った。



©Miz Watanabe ALL RIGHTS RESERVED

2016年1月18日月曜日

新春! 3Days ツーリング パート1

新春ツーリングだ。

今回は2泊3日の予定でウェストコーストを北上して南島の真ん中を北から南へ縦断し、西へ向かって帰ってくるというルートに設定。走行距離は大方1300kmとなる。

時は1月4日。三が日を終え、ようやく酒が抜けた頃、待ってた快晴の日はやってきた。とはいえ、このツーリングを決めたのはたった2日前のことであるのだが。

今回のお供ももちろんKuzzyさんである。つい2日前に約束をして今日に至る。朝8時半出発のはずがだんだんずれて9時になった。朝は意外にも寒い。寒すぎる。ヘルメットがすぐに曇るほど白い息を吐いている自分に気づいた。

家を出てまずはタイヤの空気圧チェック。そういえばずっとしていない。二人とも空気がヌケヌケになっていて、超びっくり。前36psiで後ろ40psiであるはずが前28、後ろ28しかなかった。パンパンに入ったタイヤで走り始めた二人は元気が注入されたみたいだ。

しかしながら、体調があんまりよくない自分に気づく。そういえば昨日も来客があり、しこたま楽しく飲んでしまってひょっとしたらまだ残っているのかもしれないなんて思ったんだけども、実はそう思わせたのは変な夢を見て早く起きてしまい、それから眠れなくなってしまい、結局寝不足で起きてしまったからに他ならない。冷たい空気にさらされても脳も体も覚醒しない。

Crown Range クラウン・レンジを抜ける。周りのさらに高い山々には昨晩降ったと思われる雪がまっすぐな線で残ってる。迂闊にも革ジャンの下にはTシャツ一枚で来てしまった。冷気が体を抜ける。ここでも最高地点は1000m近い。

朝にしてはそんなに交通量も多くなく快適に抜けられた。いつもよりゆっくりなペースで先導する俺に対してKuzzyさんが「こんなにゆっくり走ったのは初めてだな」なんて言っている。80km/hでのクルージングは悪くない。Kuzzyさんの883にはちょうど良かったみたいだ。

峠を抜けて広くなると歴史的なパブがある。Cardrona Hotelだ。朝から混んでいるのにはびっくりだ。駐車場にはたくさんの車が止まっていた。その先の教会みたいな建物の横にあるトイレに寄る。寒さのせいだ。
遅いながらも抜いてきたもっと遅い車達にここで抜かれてしまい、ウサギとカメの話みたいだ。この先、また彼らに追いついてしまって抜くことがあるのだろうか。でもここからWanakaワナカまではほぼ直線、その機会はないだろうと睨んだ。

氷河が遠くでとっても綺麗に輝いて見えた。
真夏なのに本当に寒いねー、とインターカムでKuzzyさんと話をしつつワナカを抜け、Lake Hawea レイクハウェアへ。ここで私のみ給油とトイレ。ほんとかよと思うくらいトイレが近い。30分も走ってないのに。

まだ11時前である。が、寒さが効いたのか、どうも調子が今ひとつ上がらない。というわけで早めのランチをワナカ湖畔ですることに。風を避けてちょっとした入江で。長袖シャツも着た。遅いな。

ところでKuzzyさんの奥さんは本当によくできた人で、早起きしてKuzzyさんのためにお弁当を作ってくれる。しかも、私の分まで。私の奥さんが作って私に持たせてるわけがない、もしくは私が私自身の為に自分で作って持ってくることなどない、ということが前提になっている。そこまで知り尽くした間柄はとてもいい友好関係だとも言える。

とても美味しく頂いたおにぎりだった。美味しいおかずまでしっかりと作ってあった。ご馳走様です!

さて、そのお弁当を作ってくれた人の伴侶をリードしながら(恩着せがましく言ってみる)Makarora マカロラに着く。なんと赤いインディアンが来た。写真を撮るのを忘れたが、あの特徴のあるひらひらがそこかしこに付いていた。そのHaast ハーストから来たというオーナーおじいさんは他に2台持っていて、それらはさらに古いぞと胸を張って言っていた。いろんな人が世の中にはいるもんだねえと、Kuzzyさんと感心した。

ここでまたトイレに寄る。Kuzzyさんがガソリンを入れようかどうしよか、なんて言ってたけど、入れずにそのまま。給油口の台の上には誰のか知らないが、タンクキャップが置き去り、、、。必要ない車などないはずだが。

途中、川沿いに走る道は眩しい光の反射と緑とが綺麗だった。そうだ、この景色が見たかったんだと感動しながら走り抜けたため、写真はない。

Haastといういつまでも携帯の圏外であり続ける村に向かう。この峠の途中、地図上の境界はウエストコーストになる。いつまでも続いていた滝が道路を壊してしまっていた為の道路補習工事もようやく終わったようだ。名物の滝のところにはたくさんのハイカーが止まっていた。峠を下りると空気がぐっと重くなりあったかくなり、向かい風になった。海からの風だ。体が重く感じたのでカフェに入る。2度目の休憩。

ひだまりの下の外の席、コーヒーをすすっていると2台のバイクがやって来た。どちらもカップルで揃ってツーリングらしい。聞くとSydneyシドニーからのお客様。なんと11日間のツーリングの2日目だという。奥様方はとても表情明るく先日のずっと雨の中の1日を語ってくれた。旦那に献身的なのか、アドベンチャーが本当に好きなのか、11日のツアーというのがそれを証明してくれることだろう。

彼らの乗るのはYamahaとDocutiのオフロードツアラーでとても私の短い足では全然届きそうになかったが、彼女たちの旦那たちは悠々と膝を曲げ、乗っているんだろうなあ。あと10cm足が長かったら私の人生は変わっていたろうと常々思う所以である。

さて、出発だ。もう1時半。9時にクイーンズタウンを出たにもかかわらずである。

海だ。

Bruce Bay ブルースベイに着く。海岸線の間近を行く。雲ひとつない青空の下、とても気持ちがいいのでちょっとだけ停車。以前どこかの誰かがこぞって積み上げていた、気味の悪いたくさんの石’アート’は跡形もなくどこにもなかった。

初めてここを通った時は車でだったが、まるで台風みたいに荒れていた日で、波が道路上まで押し寄せてきていて、それこそ波間を縫って渡った記憶がある。NZの自然はとてもワイルド。きっとそういう悪天候がその’アート’を流してくれたのだろう。

そういえば、余談だが最近FBとかでシェアされているNZ観光局のポストでNZでの運転の注意があって読んだのだが、あんな甘っちょろい情報はうわべだけのもので、本当の危険は何一つ書いていない。旅行者にはすごい悪いところを見せたくないのが本音なのだろう。

やっとこさFox Glacierフォックス・グレーシアーに着いた。3時を回っている。このまま目的地のGreymouthグレイマウスまで真っ直ぐ走れば3時間だ。ディナーにはちょうど良い頃だ。ということで、小腹が減っているので、何かを入れることに。
以前入ったことのあるカフェに入る。その時に食べたトマトスープが美味しかったのを憶えていたのだ。今日のスープはタイ風のかぼちゃスープだという。とりあえず頼む。
出てきたものはとても美味しそうには見えなかったのだが、見かけによらず意外なお味でまあまあだった。Kuzzyさんはどこへ行っても好きなクマラチップスをつまんでいた。
食べ終わるともう4時前だ。
カフェの眼の前に止めた我らのバイクがカッコよく停まっている前に来てイグニッションをひねるとイモビライザーが鳴いた。やべえ、キーの電池を替えていないことを思い出す。そういえば、以前もFranz Josefフランツ・ジョセフのガソリンスタンドで給油をした直後に鳴り止まず、電池を買いにコンビニへ走ったことを思い出して周りを見た。

するとなんと隣のKuzzyさんのも鳴っているではないか!なんという奇遇。
そこへ一人の女性が我々に近づいてきて話しかけてきた。彼女の言うことにゃ、ちょっと坂の下まで動かせや、ということで、なんでもこの場所に止めた多くのバイクには’この問題’が起きると言っていた。我々のハーレーが鳴いているのがうるさくて文句を言いに来たのかと思った。

???のことやらとバイクにまたがりエンジンをかけられずにそのまま坂を下り始めた。停めたところがちょうど坂の真ん中あたりだったのが好都合だった。坂が終わるワンブロック先に行ってイグニッションを回してみるとなんでもなかったように普通にエンジンがかかった。

バミューダ・トライアングルならぬ、変な地域がウェストコーストにはあるもんである。Kuzzyさんのも同様にかかった。

ふとそこで思い当たることが。以前Franz Josefで起きたのもひょっとしたらこれと同じ何かだったのじゃないだろうか。

さて、出発。

相変わらず、なんとなくフラフラしている脳ミソでFranz Josefまでのワインディングを行く。車が思ったより少ないのが良かった。我らの方向も対向車も少ない。この時期にしては非常に走り良い環境だった。
5時前。Franz Josefに着いて二人とも給油。恐る恐るキーを入れてひねると今回は大丈夫だった。どうやらここは妨害電波が解除されているのかもしれない。

どうやらゆっくり来すぎたせいで二人とも疲れている。WhataroaワタロアとかHari HariハリハリとかRossロスとかドウデモイイ村はトイレだけ借りて通過する。二人とも疲労のせいで、インターコムでの会話もだんだん少なくなる。
そんなこんなで予定通りに?ちょうど7時にGreymouthグレイマウスに着いた。ホテルの名を持つレセプションだけ豪華なモーテルみたいなところにチェックイン。隣の部屋は中国人の野郎どもがたまってて、外で大きな声で会話してうるさい。ああ。

食事に出かけた。町までちょっとあるのでバイクで行く。2台出すのもなんなので、後ろにKuzzyさんを乗っけていくことに。楽しみにしていた地元ビールのMonteithのバーでは料理を出さなくなってしまったようで、しょうがなく圏外からのビール、Speightsのバーで。もっとも私はこっちのビールのほうが好きなのだが。

夕暮れの空を見ながら二人で乾杯し、旅の500kmの疲れを癒した。







2015年2月27日金曜日

晴れ三昧の幸福日和? ツーリング初日。

2015年2月。
いざ出発である。

この夏、この時期にしてようやくロングツーリングができそうな時間ができた。天気予報を見ると今日明日は晴れで、うまいこと2日目の夜に雨が通り、3日目の走りには影響がなさそうだ。

Arthur's Pass(アーサーズ・パス) という峠が南島のほぼ真ん中を北西から南東にかけて貫通しているのだが、この道だけハーレーで抜けたことがなく、今回はここを通ることを目的とした。

出発前日に打電して新たなハーレー乗りになったMethven (メスベン)に住む友人RとTekapo (テカポ)でランチの為に1時頃に現地集合することにした。クイーンズタウンからは大体3時間、メスベンからは大体2時間弱の 距離。ちなみにRはまだ航続で100kmも走ったことがないという。彼にとっては初ツーリングみたいなものだ。これは楽しいイベントになりそうだ。


この時期、ホリデーなので、交通量が非常に多い。しかも海外旅行客のレンタカーが半分を占めているんじゃないかと気がするほど多い。ホリデー時の事故が多いのも当たり前である。特に中国、インドからやってくる人々の運転は非常に迷惑で恐怖であるので、本当に気をつけなくてはならない。モラルや交通ルールを守れないという問題だけではなく、人によっては車の動かし方自体が怪しく、左車線に留まれなかったり、ハイスピードに慣れていなかったりと、そもそもの問題であるから怖い。

何台もそんな車を前に後ろに対向車に見ながらクイーンズタウン近郊を抜ける。珍しくワイン畑で一枚。まだぶどうの身は小さいようだ。


しばらく行くと10台くらいの車の一団がいた。先頭車両が遅いのだがその後に付いている2台目、3台目も技量がないのか、抜けないでいるのだが車間が詰まっていて、抜く気満々のその後ろの車達が抜けないでいる。そうなると全体のスピードは先頭車両の速さで決まってしまう。法定速度では100km/hなのだが、大抵そういう車は80km/hそこそこで走っている。このまま1時間も走り続けられたら20kmも距離が違うのだ。本日400km走る予定の私は付き合いきれない。第一、ランチタイムが終わってしまうかもしれないではないか。

広い所で一挙にごぼう抜きしていくことができるのはバイクならでは。車の長さと幅ではこうは出来ない。やっと普通の巡行に移ることができてしばらくすると写真タイムだ。Lindis Pass (リンディス・パス)という峠だ。観光スポットになっていて、近年できた見晴台まであるが、そこを通り越して下から眺めることにした。でも写真は下向きに撮ってみた。

そして撮ってる間にさっき抜いた一行に抜かれてしまった。


ここを抜けると今度は真っ平らまっすぐな道がグーンとOmarama (オマラマ)
まで続くのである。車の一行の車間も順序もまちまちになってくることだろう。

私は見晴らしのいいストレートを走るとき、時々周りの景色に圧倒されてスロットルを緩めて進むことがある。80km/hくらいで流すとエンジンの鼓動がゆったりとなり、とても心地よいのだ。いわゆる昇天している感じと言えばいいのだろうか。

先ほどまでブチ抜いてきた車たちが不思議な顔して私の横を追い越していく。

ということで、また一枚。大乾燥地帯がやっぱり乾燥していた。
実はシーズン初めはなんとこの土地が芝生で真緑だったのだ。目を疑ったくらい信じられなかった。こんなところでそんなことは可能なのだろうかと思ったものだ。が、やっぱり元の茶色に戻っていた。緑は美しいが、この茶色の風景に見慣れてしまっていて、緑だと違和感がある。





大快晴に恵まれて最高峰のMt Cook (マウント・クック)も絶好調に光ってた。手前のブルーグリーンのLake Pukaki (レイク・プカキ)もすごい色を放ってた。





テカポのほんの一息手前の荒涼としたところもなぜか好きだ。なんもない大地に道路と平行に点々と電信柱が立っている。あの電信柱の切なさが好きなのかもしれない。悪天候にもめげずに立っているのだ、何も言わずに。昔見た日本のCMであった三丁目の電柱の歌を思い出した。





やっぱりハーレーはマフラーが見えるのでこちら側のアングルが好きだ。


予定より25分くらい遅れて(勝手に私はもともと遅れる予定にしていた)テカポに到着、友人Rもちょうど着いたばかりだと言ってくれた。10分くらいの差だったと思う。

久々の再会でテカポ名物サーモン丼を頬張りながらお互いの近況報告をする。ネットの力で離れていても結構お互いの近況を知っているものである。実際に会ったときはその詳細について聞くという会話の方向に時代は変わりつつあると感じる。

天気も最高だし、折角なので、近くの天文台があるMt John (マウント・ジョン) に登ることにする。もちろんバイクで。舗装路だけど、道が狭く急な坂でヘアピンも多いので、Rは躊躇したけども、もし一人だったら行かないだろうということもあり、行くことにした。

Rはそこそこ苦労しながらもちゃんと登ってきた。その見返りは素晴らしい景色だった。





初ツーリング記念にRの勇姿も撮って土産とした。
撮影のためにRはこの狭い道でUターンをしてきたのだが、おぼつかないその姿を遠く離れて見ていてもひどく滑稽だった。シート幅が私のと比べて広く、跨ると彼の背では両つま先ツンツン立ちなので、まだしょうがない。そのうち慣れてくるでしょう。





超ゆっくり下山してくるRをしばらく待ってから一緒に走り出すことすぐ、私の右腕に激痛が走った。前に覚えのある痛さだ。また蜂に刺された。この時期、蜂は活発に動き、しかも量が半端じゃない。確かに私の上下の革にはたくさんの蜂が当たった跡がある。袖口から入る確率を考えれば低いはずなのだが、ハンドル位置と角度でちょうど袖が正面を向いているとは言え、全く良く入るものだ。宝くじもこのくらい当たると良いのだが。

みるみる腫れてきたので、Rを置きざりにして、痛い右手でスロットルとブレーキをコントロールしながらテカポの町まですっ飛んで戻り、お土産屋に飛び込んだ。薬局などないのだ、この小さな町は。そこで手に入れたのが、プロポリスの原液。
これをたらっと一滴すると治りが早いと言われている。元々蜂が集めたものなので、毒を以て毒を制するというアイディアからきているのかもしれない。


その後、痛さは治まり痒さに変わって熱をずっと持ち続けた。その晩は腕をかきかきしながらRのシェフである奥さんの作ってくれた美味しいご飯をいただいた。

全体的に観れば幸せな日であったがその幸せぶりに”バチが当たった”のだろうか。

つづく。