なんだか今年の夏はやっぱり変だ。どうしても夏にならない。衝動的にカレンダーを3枚くらいめくりたい感じの気温と天気が続いている。全くなんてこったい。
しかしながら、チャンスはやっと巡って来た。今は雨が降っているが、どうやら明日は天気が良くなるぞと予報が告げている。夜寝る前になんとなく頭の中で色々と準備して明日のプランを想像をすると嬉しくてたまらない。
朝だ。朝霧が出ているようだがその上空は晴れているのでこれから真っ青な空が予想できる。いえぃ!
さて、昨晩すっかり寝てしまったら、本当の準備をするのをしっかり忘れてしまっていて、朝、慌てる。
アレヤコレヤとサドルバッグに詰め込む。結構入るようで入らない。リヤのショックの部分がカバンの中に張り出しているので、外から見えるほど入らないのだ。
カッパは着たくはないけど山の天気だ、持っていかないわけにはいかない。もちろん、本降りが予想できたなら弱虫なのですぐさま引き返すつもりだが。
小一時間あたふたと準備をしてエンジン始動。暖気もそこそこに近くのガソリンスタンドへ直行。準備がなってないなぁ。
さて、それでもまだなんとなく涼しい朝の時間。
山には雪が載っているではないか!昨夜の雨のいたずらだな。
スキッとした空気が冷たいが気持ちがいい程度だ。景色とB.B. Kingが歌って癒してくれる。
この湖畔沿いのワインディングを抜けると湖の舳先に村がある。Kingston (キングストン)というのだがこの村を過ぎると一気に風景が変わりしばらく平坦な牧草地が目に入る。ここにはジェットコースター並みの上下があるストレートがあるのだ。いつもながら楽しむ。
15分も走るとまた小さな村がある。最近お気に入りのトイレによる村だ。Garston (ガーストン)という。今朝も何台もの車が停車しており、トイレは賑わい、お店もなんだか賑わっている。ほんの2年前とは大違いだ。一体何があったのだろうという感じの変わりようである。中国語に混じりスペイン語?も今日は飛び交っている。
さて、先を急ぎたい。なんてったって今日はミルフォードサウンドまで行きたいのだ。
道程はざっと往復600kmだ。いや、手前のトンネル向こうまで行ければいいから、すると大体500kmになるだろう。
Five Rivers (ファイブ・リバーズ)というところにあるカフェを尻目に道を右に折れ(ここも朝から混んでいたなあ)Te Anau (テ・アナウ) という町に向かう。ここで腹ごしらえをしたいのだ。ここまではなんとも退屈な道だ。まっすぐであり、景観もそれほどではないが警官がいるのは確かだ。防風林の茂みに隠れている覆面パトカーに愛嬌を振りまきながら通過する。ここは間違いなく海外から来ているツーリストが入れ食いなことでしょう。交通量も増えたのできっとその数も増えているはず。
でも、正直、こんなド・ストレートで危険が何もないところなのに100km/hの制限速度ってどうなのよってと思うが。このスピードだってきっと設定されたのは大昔のはず。今現在の車の性能を考えればもうちょっと早くてもいいと思うのだが。今の車じゃあっという間に達してしまうスピードなのに。
しばらく行くと、いやーな雲が行く手の空を覆っているのが見える。おそらく10kmくらいの先だろうか。Mossburn (モスバーン)という村を超えてからのことだ。この辺はなんとなく半端な高さの丘や山があるので気温が変化しやすくて雲の発生も多いのかもしれない。
どうしようか、ここまでか、、、と南の空、要するにミルフォード側を見るとそれでもそっちは晴れている感じだ。であれば行くしかない。
仕方なく雨の中そのまま突っ切ることにした。でも、案外に軽いシャワーでポツポツ当たる程度で通り抜けられた。天は我を見捨てなかった。
ともあれ、Te Anauに到着。見事に晴天。
この街もどんどん変化している。ずいぶん久々に来た気がする。
2台でいたハーレーライダーが地元で有名なパイ屋でランチをしていたので、混ざろうかとも思ったけど、目的があったのでスルー。
実は前回訪れた時に寄ったイタリア屋がすごく美味しくて、また行ってみたいと思っていたのだ。店員が本場のイタリア人なのか、英語があっちなまりでかっこいいのだ。やはりその方が本場の味が味わえる気がする。
店のすぐ目の前の歩道部分にアルファロメオ・スパイダーとvespaがオブジェのごとく停めてあり、とてもイタリアンな雰囲気がいいのだが、私の思いっきりのアメリカンも停めてしまった。
まだ開店し手間もない頃に入ったのかフロアをモップで拭いていた女店員が優しい笑顔で迎えてくれた。すっごい美人!でもイタリアンじゃなくてアメリカンの顔してる。聞いて見るとKiwiだというので、さらにすっごく驚き。なんでも一流モデル事務所に所属していたという。なるほど。
そんな美しい彼女が忙しくあちこちと働く姿にうっとりしながら食べたパスタは最高の美味しさ。また来る機会を作らねばと、固く誓った昼下がりだった。
さあ、いよいよミルフォード・ロードに出発だ。
続く。
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