先日の続きである。
その晩、我々はそれぞれの知り合いの家にお世話になり、長らく会っていないそれぞれの友達と親交を深めたのだった。
KuzzyさんはXL883Lを朝一にバイク屋へあずけて、初回点検と一緒にピリオン車に改造を施す事に。
私は泊めてもらった友人のなつかしいインテグラで5分で着くカフェに連れて行ってもらった。海の見えるすてきな建物は実は市民図書館だ。その下にあるガラス張りのカフェで、ここで休日の朝にコーヒーとパンケーキを海を眺めながら食べるのが彼のお気に入りだそうだ。私もこれには賛成した。
この橋があるところだ。New Brighton(ニュー・ブライトン)という。
泊めてもらった彼のピカピカだったほぼ新築の家はおしゃれな新興住宅地にあって、電線などは地下に埋められていた為、電柱は無く、家と家の間も割と広めな感じで、ゆったりとしたいいところであったが、残念ながら、この3週間後にクライストチャーチ大地震で敢えなく強制退去させられる羽目になってしまった。
今もこの近辺の地域で住んでいる人達はたびたび水害やらなにやら大変な目に遭わされている事を考えると、彼の家・土地を国に買い上げてもらえた事は不幸中の幸いと言えるだろう。
地震は人々の人生を変えるとつくづく思わされた。
Kuzzyさんがそのカフェに面白いものでやってきた。883L改造中に足が無いと店に言うと、代替えを差し出してくれたという。これ、かっこいい。FortyEightだ。思わず、改造なんかやめて、こっちに買い替えちゃいなよと、Kuzzyさんに薦めた。
それから気になっていろいろと見てみると、当時は日本のハーレーの価格とこちらでの価格と比較してみると断然こっちの方が安いのが面白かった。この国では滅多に無い現象なのだ。物価はコンピューターにしろ、車にしろ、殆んどの場合10-20%くらいは高いのが常だった。
でも、今は$NZが上がってきてしまったし、ハーレー自体の価格改訂も入ってしまったようでこちらの方が高い。また為替のいたずらを待つといい事があるかもしれない。
とにかく、記念撮影をしたり、2杯目のコーヒーをすすったりして時間を過ごした。昼前に店で待ち合わせをして行ってみるとまだ出来上がっていなくて、Kuzzyさんは買い物中。バックレストに付けられるバッグを買った。これからこれに自分のグッズを入れて旅ができる訳だ。私のサドルバックの片方を貸していたので、私のはいくらか軽くなった。
我らは結構仲良しである。
その後も仲良く町外れの中華料理屋でたらふく安い飲茶を食らい、超満足してからやっと出発だ。そういえば、地震の後、この中華屋も無くなってしまったようだ。残念だ。
これから約200kmの道程は、まず北に向かう。そういえば、町の中にあった信号もすぐに無くなる。一般国道も制限速度は100km/hだけど、ちゃんとしたコンクリートのフェンスに囲まれる複車線のハイウェイもあるようなところもあり、たしかに交通量が多い。しかしそこも100km/hだ。
その後、牧羊地帯が両脇に開き始め、緩やかなワインディングを行く。周りが開けていて空が広い。上を向いて走れそうだ。
Culverden(カルヴァーデン)という町を通る、国内最長直線道路(13.7km)がある。この直線は確かにまっすぐだが、時折上下に大きく動く。平坦であるというのは勝手な想像である。いかにもNZらしく笑わせる。
交差点を過ぎるとやや西向きに走り、ゆったり流れる雄大な川を右手眼下に望みながら走る。広いフラットな地形を過ぎると急に森の中を行く。ずっとずっと奥に入っていく感じは秘境っぽくって良い。いよいよ近いぞと感情が高まって来る。
目的地のMaruia Springs(マルイア・スプリングス)に着くなりすぐに、湯にどっぷりと浸かり、温泉独特の匂いに日本の懐かしさを感じ、夢見る程に気持ち良いマッサージをたっぷりと受け、ビールで乾杯、日本の鍋料理を二人でつついた夜は、我ら二人に「また来ようね」と強く決心させるのであった。
つづく。
*本日のルートはこちら
2014年7月22日火曜日
2014年7月20日日曜日
温泉に行こう。その1
2011年2月のこと。
あの恐ろしい地震が来る前の平和だったときの話である。
Kuzzyさんと温泉に行こうと。やっぱりバイク旅には温泉が合う。クライストチャーチから北上したところにHanmer Springs(ハンマー・スプリングス)と言う温泉が出る町があり、国内でも保養地として家族連れ、会社の旅行会とかに喜ばれて訪れられているところだ。殆んどの国民はこちらに行くが、更に奥にはMaruia Springs(マルイア・スプリングス)という日本人経営の温泉宿がある。今回はそこが目当てだ。過去に何度か足を運んだ事があるところだ。
ついでにKuzzyさんのXL883Lは初回点検という事もあって、買ったChristchurch(クライストチャーチ)の店まで持っていくのが目的の一つである。ついでにピリオンステップとバックレストを追加してしまおうという魂胆だ。3泊くらいの予定で出た二人だった。
まずはLindis Pass(リンディス・パス)という峠だ。Queenstownを出てから東に1時間半の道のりだ。主要な国道であり、我らの町に毎日生活物資が運ばれてるのはこの道があるからだ。だから割と交通量も少なくなく感じる。しかし、この道、冬の期間は大雪の為に閉鎖になってしまう事があり、そのせいで数日間物資が不足する事もある。
しかし、夏は関係ない。存分に気持ち良く走れるところだ。殆どのコーナーは高速コーナーであるし、高低差もぐーっと登って、ガーッと下がる感じだ。初夏には峠の始まる前後の道端はルーピンズ(ルピナス)というパープルやピンクやら鮮やかな花が咲き乱れ、まるで花でできたガードレールの道のようである。いずれにしても我らおじさん達に似合う花ではないが。
そんな峠を過ぎると今度はずーーーーっと続くほぼ直線だ。微妙に曲がるところがいくつかあるのだが、感覚的にはまっすぐだ。しかも両側には荒野だ。ずっとずっと何も無いように感じるのはその荒野がもたらす虚無感のせいだろう。バイクを停めようと場所を選ぶがどこがいいのかわからない。
ストレートを意味も無く何度か往復してみたりする。うん、気持ちがいい。
このストレートが終わるとOmarama(オマラマ)という町に着く。Queenstownからはちょうど200km 2時間の距離だ。お茶タイムとする。ここはお気に入りのカフェレストランで、味もいいし店員の感じもいい。緑の芝生がいつも眩しくて木で作られた内装はとても落ち着く。2時間という距離感もいいので、つい休んでしまう。
また走り出すと今度はMt Cookが目の前に見えて来る。あまりにもよく見えているので折角だからとKuzzyさんにUターンしてもらって撮ってさし上げた。
Mt Cookが湖の向こうにそびえる様子が見られる見晴らしがある。Lake Pukaki(レイク・プカキ)というのだが、実はダムでせき止められた人工湖である。この水の色は何とも言えなく美しい。日によって違うのだが、ミルキーな青だったりグリーンだったり、グレーだったり。氷河が削った山の鉱物が流れ込み、それがその水の色の原因になっているらしい。
珍しく、そのダムが放流をしていた。初めて見た。
その後、Fairlie(フェアリー)という小さな町にあるHarley屋さんに寄ってみた。なんでこんな僻地なところなのかわからないが、すごい数のピカピカのバイクがところ狭しと並んでいた。変わり者風のアメリカ人のおじさんメカニックが経営をしていた。顧客もたくさんいて、遥かあちこちの町から来てくれると言っていた。すごい。さすが本場仕込みというところの強さだろうか。アメリカンをしゃべる感じはすごく納得がいく。
その後ちゃらっと走った我らはクライストチャーチに無事に着き、大好きな人気韓国焼肉店に直行して膝を突き合わせ一日の疲れをねぎらい合った。残念、ここには温泉は無いのである。
つづく。
*本日のルートはこちら。
あの恐ろしい地震が来る前の平和だったときの話である。
Kuzzyさんと温泉に行こうと。やっぱりバイク旅には温泉が合う。クライストチャーチから北上したところにHanmer Springs(ハンマー・スプリングス)と言う温泉が出る町があり、国内でも保養地として家族連れ、会社の旅行会とかに喜ばれて訪れられているところだ。殆んどの国民はこちらに行くが、更に奥にはMaruia Springs(マルイア・スプリングス)という日本人経営の温泉宿がある。今回はそこが目当てだ。過去に何度か足を運んだ事があるところだ。
ついでにKuzzyさんのXL883Lは初回点検という事もあって、買ったChristchurch(クライストチャーチ)の店まで持っていくのが目的の一つである。ついでにピリオンステップとバックレストを追加してしまおうという魂胆だ。3泊くらいの予定で出た二人だった。
まずはLindis Pass(リンディス・パス)という峠だ。Queenstownを出てから東に1時間半の道のりだ。主要な国道であり、我らの町に毎日生活物資が運ばれてるのはこの道があるからだ。だから割と交通量も少なくなく感じる。しかし、この道、冬の期間は大雪の為に閉鎖になってしまう事があり、そのせいで数日間物資が不足する事もある。
しかし、夏は関係ない。存分に気持ち良く走れるところだ。殆どのコーナーは高速コーナーであるし、高低差もぐーっと登って、ガーッと下がる感じだ。初夏には峠の始まる前後の道端はルーピンズ(ルピナス)というパープルやピンクやら鮮やかな花が咲き乱れ、まるで花でできたガードレールの道のようである。いずれにしても我らおじさん達に似合う花ではないが。
そんな峠を過ぎると今度はずーーーーっと続くほぼ直線だ。微妙に曲がるところがいくつかあるのだが、感覚的にはまっすぐだ。しかも両側には荒野だ。ずっとずっと何も無いように感じるのはその荒野がもたらす虚無感のせいだろう。バイクを停めようと場所を選ぶがどこがいいのかわからない。
ストレートを意味も無く何度か往復してみたりする。うん、気持ちがいい。
このストレートが終わるとOmarama(オマラマ)という町に着く。Queenstownからはちょうど200km 2時間の距離だ。お茶タイムとする。ここはお気に入りのカフェレストランで、味もいいし店員の感じもいい。緑の芝生がいつも眩しくて木で作られた内装はとても落ち着く。2時間という距離感もいいので、つい休んでしまう。
また走り出すと今度はMt Cookが目の前に見えて来る。あまりにもよく見えているので折角だからとKuzzyさんにUターンしてもらって撮ってさし上げた。
Mt Cookが湖の向こうにそびえる様子が見られる見晴らしがある。Lake Pukaki(レイク・プカキ)というのだが、実はダムでせき止められた人工湖である。この水の色は何とも言えなく美しい。日によって違うのだが、ミルキーな青だったりグリーンだったり、グレーだったり。氷河が削った山の鉱物が流れ込み、それがその水の色の原因になっているらしい。
珍しく、そのダムが放流をしていた。初めて見た。
その後、Fairlie(フェアリー)という小さな町にあるHarley屋さんに寄ってみた。なんでこんな僻地なところなのかわからないが、すごい数のピカピカのバイクがところ狭しと並んでいた。変わり者風のアメリカ人のおじさんメカニックが経営をしていた。顧客もたくさんいて、遥かあちこちの町から来てくれると言っていた。すごい。さすが本場仕込みというところの強さだろうか。アメリカンをしゃべる感じはすごく納得がいく。
その後ちゃらっと走った我らはクライストチャーチに無事に着き、大好きな人気韓国焼肉店に直行して膝を突き合わせ一日の疲れをねぎらい合った。残念、ここには温泉は無いのである。
つづく。
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