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2014年7月8日火曜日

真夏の2日間 - Milford Soundへ これで終わり。

ここからは牧羊地帯をずっとずっと走る。 さすがにインターコム上の会話も途切れガチになる事もある。そうすると、自分一人ならば好きな歌が出てきたりもするのだが、Kuzzyさんのスピーカーから流れるとなると、歌いながら走らせるという事ができない事に気づく。まあ、歌ってもいいのかもしれないけど、やっぱり迷惑だろうなあ。一方的に聞かせる事になると言うのは歌い者勝ちとも言える。いわゆるマイクを離さない人になってしまう訳だ。

とりあえず着いた町の名はTuatapere(テュアタペレ)と言う。何ともこの国に良くありそうなしらけた町だ。しかし、なんとソーセージの首都という! なぜそう言われるのかに興味を持ちつつ周りに注意しながら走ってみたが別にそれらしき看板は見つからない。角っこにあったレストランみたいなところが果たしてそうなのか、それともこの一番の目抜き通りと思わしき場所のどこかにあるのか、目を皿にして見てみるが別にそれらしきものが見つからない。ひょっとしたら、この肉屋がそうなのだろうか。

バイクを停めて聞き込み調査に入らなくては。しかし、人が簡単に見つからなかった。その代わりと言っては何だがトイレの建物が目に入り、そこでバイクを停めると、そこに人がいて教えてもらえた。トイレにはウンがあるものだ。

場所はこの国のあちこちにある前出の4Squareスーパーマーケットだ。なんとその店にはテーブルがセットされ、一部がレストラン形式になっている。小さい町ならではの作りだ。レジにいたひょろっとした眼鏡の兄ちゃんに注文する事10分。出てきたのはこれだ。何の変哲もない、うちで焼いたのと同じ、全く特別とも思えないソーセージが出てきた。うーむ。奥が深い。のかな? 苦笑するKuzzyさん。

気を取り戻して走りに専念する。ここからは時折、海が見える道だ。この海のちょっと向こうはもう南極である。迷ったペンギンだったら見えるかもしれない。そう、ここはScenic Route観光道路である。いろんなものが見えるはず。


木々が万年風でこうして育つ。
 


それでサーフィンのメッカらしい。

こんな石がビーチを成している。

Riverton(リバトン)と言う町がある。この町は実に不思議で、数キロ離れたところは本当にいつもグレーの雲がつきまとい、気温も上がらず、絶えず風が吹いているところばかりなのだが、この町は非常に平和なのだ。でも、あくまでもその他の地域と比べての話だ。

栄えているかと言えば全くそうではないのだが、その静けさがとてもいいのと、遠浅なゆるーい弧を描いたビーチがたまらなくきれいなのだ。そこにある唯一と言えるレストランは実は値が張るのだが、雰囲気と味とのバランスがとれているのでとても好きだ。何度か行った事がある。

昼飯とも夕飯とも言える半端な時間だったが、旅の最後を締めくくる、いい時間を過ごしてきた。雲行きが怪しいのはここだけで、何とか降られずにすんだ。

ここから家までは2時間半程。ずっと両脇は羊の庭である。あらためて羊の国だなあと思いながら帰路についた。羊の数を数えながら。

*本日のルートはこちら


2014年7月7日月曜日

真夏の2日間 - Milford Soundへ その5

軽くいびき合戦をしたと思われる翌朝は、わりと気持ちよく起きられた。いつも早起きなKuzzyさんが先に起きる。運良く泊まれたウォーキング会社が経営している湾の目の前に立つホテルにバイクで泊まりに来た客はそうそういないだろう。朝もやの中、海から突き出るようにそびえているMitre Peak(マイター・ピーク)という山を目の前に深呼吸してみる。今日も超・天気・良しだ。

朝食の後、颯爽と股がり(本人はそのつもり)ハーレーに火を入れると爆音がホテルのエントランスに響き回る。吹かせばフィヨルドにこだましてしまいそうだ。派手な色のジャケットに身を包むウォーカーだらけの場所に黒の皮を上下に纏ったとっても場違いな二人であった。その場を我らが去ると、きっといつも通りの静寂を取り戻したであろう。

さて我ら一行は昨日下ってきた道を右へ左へと登って行く。が、嬉しいので、やっぱり行ったり来たりしてしまった。トンネルを抜けたところで雪が身近にあるのが気になる。早速観光客はトンネルの長い信号待ちで車から降りて雪を触りに行ったりしている。



ここはこの道路で一番標高が高いところなのだろう。周りは更に高い崖で囲まれている。ものすごいド迫力だ。いつ来ても感動する。雨が降った後など、そこら中が滝になってしまうのも壮観だ。天気が悪くとも景色は美しい。

その辺をふらふら歩いてみると足下にMt Cook Lily(マウントクック・リリー)を見つけた。でも全然「ユリ」ではないらしく「キンポウゲ」という花らしい。しかもこの種類は世界一大きいキンポウゲだそうだ。花に興味のない私でも、へー、である。

途中、トイレ休憩の為、バス停があるThe Divideへ寄る。 ここがRouteburn Walking Trackの入り口である。いきなりうっそうとしたジャングルに迎えられる。森林浴全開だ。一度は歩いた事があるが、人生でまた歩く事があるのだろうか。 

Te Anau(テ・アナウ)まで一気に駆け抜けてしまい、ここでランチをする。昨日、この町を過ぎてから携帯はずっと圏外だったので電話もメールも一気にここで受ける事になる。電話やインターネットのない時間を過ごす事はまだまだあるのだ、この国では。常に仕事に追われてそれらから逃げたい人にはおすすめの地域である。

最近になってこの町のカフェもおいしい店ができたが、ちょっと前までは本当に味の乏しい嬉しくない店しかなかった。しかし、このお店の名前の付け方、Sandfly Cafeと言うのは果たしてどうだろうか。(参考:先日の日記)ちなみに、普通のレベルのカフェで安心した。

今日は時間が早いので、昨日来た道をそのまま帰るのではなく、ちょっと回って帰る事にした。Lake Manapouri(レイク・マナポウリ)という隣の湖を目指し更に南に走ること20分。小さな村に着く。湖が目の前に広がり、その向こうには大自然の森が見える。しばし遠くを見るKuzzyさん。今日は暑い。 

しかし、なんと、この湖の地下に水力発電所があるのだ。NZで2番目の大きさを誇るらしい。私が生まれた40数年程前にできたというから驚きだ。いずれ社会科見学してみたいと思っている。小学生の息子が学校のキャンプで一度そこへ訪れていて、とてもうらやましい。 

さて、いよいよ旅のエンディングとなるべくThe Southern Scenic Route(ザ・サザン・シーニック・ルート)と最近になって名が着いた道を行くことにする。

2014年7月3日木曜日

真夏の2日間 - Milford Soundへ その3

前回までのお話はこちらから

森を抜けて着いたのはEglington Valley(エグリントンバレー)だ。とにかくだだっ広い原っぱが雪を頂きに乗せた山々に囲まれているだけのところだが、なぜなのか開放感がすばらしい。まっすぐに抜けている道は高い青い空を仰ぎ見、叫びながら走ってしまう。 満足げなKuzzyさん。

Mirror Lake(ミラー・レイク)という小さな湖があるのでバイクを停めた。道に面していて、木で造られた遊歩道が沿っている。往復5分とかからない。いつも湖面は静かで向こうの山々が映るのだが、今日はそうでもない。そんな時もあるさ。大きなニジマスがゆったりと泳いでいるのが見えた。

続いてLake Gunn(レイク・ガン)という神秘的な湖がある。深い緑の木々にぐるっと囲まれていて、静かな静かなところである。カヤック(カヌー)でゆっくりと水の上の散策もきっと気持ちがいいだろう。キャンプもしても良いところである。テントを張れる良い場所は少ないので早い者勝ちになる。ずっと遅くまで空が暗くならなかった長い夏の夜を憶えている。 この道をノロノロと200mくらい行くと目の前にその湖はある。

まるで天国のようだが実はいい事尽くめではない。美しさの裏にはちゃんと落とし穴がある。厳しい天候と蚊である。厳しい天候は言うまでもなくとてつもない降水量を誇る雨だ。もちろん風も伴う事もある。嵐になると崖崩れもあちこちでしょっちゅう起こっている。 

蚊は嫌だ。Sandflyサンドフライと呼ばれる、ブヨみたいなものなのだが、良ーく見るとその5mmくらいの小さいボディは良くハエに似ている。刺されるととにかく痒い。肌にランディングしてから位置を定めるまで数秒かかり、その後に刺すみたいなので、気がつけば払う事はできるが、気にしてないと「ちくっ」という痛みはないが「かゆっ!」っていう感じになるのだ。

そうなったらもうおしまい。ずっと掻かないようにこらえるのだ。掻くとかゆさが増す感じがするのだ。シャワーなどを浴びて体が温まると思い出したように後から痒くなるのもポイント。 刺されると大きく腫れてしまう人もいるみたいだが、私の場合、赤いポッチができる程で2,3日間痒い思いをする。

現地の人の中には刺され慣れていて、何でもないかのように平気でいる人がいる。生まれた時からきっと1億回くらい刺されていれば、おそらく免疫もできているのだろう。 うちでは日本から輸入しているキンカンが役に立つ。

とにかく、この辺りはそのサンドフライの宝庫である。基本的に森が近くにあるところにはどこにでもいるものなのだ。あるコラムで読んだのだがNZが美しさはこのサンドフライがいるおかげで人が近づかず、だからゴミも捨てられず、きれいに保たれているのではないか、なんていう説もあるくらいだ。 とにかく目の前をうじゃうじゃと黒い羽虫の固まりが浮遊しているとやはり「ウオー」っと叫びたくなる。 

そういう訳で、美しいところではきっとどちらかの意味で「うぉー!」と人々は叫んでいるのかもしれない。

2014年6月21日土曜日

夏盛り Oamaru 編

2012年2月のこと。
ちょっと遠いちょい乗りになる。(無理矢理かな。) 一泊でお出かけで。午後の太陽がやや傾き始めてから出発だ。 しばらくして湖面の青さに眩しく浮き出る花を見つけた。

私が住むQueenstown(クイーンズタウン)から東に2時間、そしてOmarama(オマラマ)でT字路でぶつかってくる道を右に曲がって南に1時間、全部で約3時間。こういう単純な道だと、時速100キロで計算できるので予定を作るのはとても楽だ。道も1本しかないので、まず迷う事は無い。

 目的地はOamaru(オアマル)と言う古い歴史のある町で、NZの白人の入植時代にいち早く流行り始めた港町だ。と言ってもたかだか200年くらいの歴史であるが。この国はとにかく若い。

Oamaruは大理石みたいな奇麗な白い石が採れる所で有名だ。国内各地から取り寄せられているらしく、確かにうちの大富豪的なご近所さん宅もそのオアマルストーンで建てられている。


この町に住む友人宅にお邪魔した。こちらの宅もその石で建てられたやっぱり150年くらい歴史のある古い建物である。年に1度会うか会わないかなので、話は尽きることがなく、夜も楽しく過ごさせていただく。実はこうして、国内のあちこちの友人宅を訪れては迷惑をかけているのだが、どこでも暖かく迎えてくれるのはとても嬉しいかぎりだ。


翌朝、まず町の高台に行ってみる。湾を一望できるお気に入りの場所があるのだ。とても気持ちのよい朝だった。とか言いつつ、もう昼近かったはず。朝もやっぱり話し込んでしまったりしてしまうので、ついつい出発は遅くなる。


町の目抜き通りではこんなものを見つけた。誰ならこれを乗りこなす事ができるのだろうか。私のハーレーとのサイズの差が凄い! なぜかSteampunkのアートが町中あちこちあるのだ。最近できた町おこし的な存在になっているらしい。 ちなみに後ろの建物がオアマルストーンで建てられているもの。いくつもこのような白い建物がある。 それからDunedin(ダニーデン)と言う町へ更に南下した。道はビーチの真横を沿って行く道を選んだ。大きな黄色い花が一面に咲いていた。 まぎれもなく夏だ。


*本日のルートはこちら