2016年12月13日火曜日

リベンジと懐かしのマウントクック

201612月。

早くも年の瀬になっているのにふと気づいた。いけない。夏になっているにもかかわらず全然乗ってないではないか!
ということでハーレーにまたがることにした。

実は先月に颯爽と出かけたはいいものの、あまり天候に恵まれず、思いっきり近回りをして帰ってきてしまったので、今回はちゃんと目的地を目指した。そこはMt Cookマウントクックだ。

何年振りであろうか、前に一度やはりKuzzyさんと行ったことがある。バイクだと近いのに遠い、そんな感じの場所なのだ。


家の近所のガソリンスタンドで集合。空気圧やら服装やらインターコム、健康状態、やる気度、財布の中身等諸々のチェックをする。

走り始めると俄然元気な青空に意気揚々となる乗りやすい二人である。日は上がってだいぶ経つのにまだちと風が冷たい。革パンツの下の素足をひんやりとさせる。タイツ必要だったかも。

Kawarau カワラウ渓谷のワインディングを気持ち良く走行中、紺色のカレラがパトカーに捕まっているのを見た。先ほどの直線でそういえばものすごい勢いですっぱぬきしてったやつだ。果たして何の違反をしたのだろうか。

Cromwellクロムウェルを超えてLake Dunstanレイク・ダンスタンを左目に見ながら沿いを走る。ここも実はとってもいい道だ。ゆったりと音楽聴きながらのクルージングなどは最高だろう。でも我々の会話は「さみー。トイレ行きたい!!!そこのトイレでストップして。」と私がねだる。足が冷えたせいだ。


前回は停まったTarrasタラスのカフェだが今回はもちろんパス。そうして一息目の場所はOmaramaオマラマだ。いつものカフェで一休み。
何だかえっらく混んでいる。ちょうどそういう時間に当たったのもあったのだが、店も改築中で手狭になっているらしい。
偶然にも地元クイーンズタウンの知り合いの女の子が遊びに来てた。本当にこの国は狭い。200km街を離れても知り合いに会う。
ところで珍しく小腹がすいた私はここのお気に入りのホームメイドのチキンクリームパイを食べた。やっぱりここのは絶品、上手い。


顔見知りの店員に聞けば何でも今話題になっているマクラーレンの団体さんがもうすぐここに着くという。国内でニュースになっていたのだが、彼らは船で外国からやってきてニュージーランド全土AucklandオークランドからQueenstownクイーンズタウンまで走り抜けるツーリングをしている最中らしい。ぜひ見てみようとKuzzyさんと楽しみにしていたのだが、我々も先を急ぐ身、そんなにのんびりできるわけでもなかった。


しょうがなく外に出て出る準備をしていると、キタキタ。ぞろぞろと超かっこいーくてカラフルな車が並んで5、6台入ってきた。カフェにいた客の全員が羨望の眼差しをそれらに向ける。車を見られているのはまだいいけど、出てきた人たちがガン見されるのは一体どんな気持ちなんだろうか。何億円の車の所有者達だって。
ぜひお友達になりたいと思った。




その間に何と大きな地震が南島の北東、国道1号の通るKaikouraカイコウラ周辺であって道路は閉鎖、予定を大きく変更する羽目になったはずである。遠回りだが、さらにすごい西海岸の景色を見てきたはずだ。

Mt Cookに向けてカフェを出ると、来るは来るは。まだまだマクラーレンの列がガンガン来る。何かがあったのかって思うくらい。いや、あったんだけど。総勢30台ほどあったと聞いている。

実はこれは後日談だが、この中の1台のしかも世界に数台しかないと言われているマクラーレンF1が、Queenstownから私の庭とも言えるGlenorchyグレノーキーへ行く道のブラインドコーナーでスピンによるスリップサインを80mも残して道路溝に落ちたという事故が全国ニュースで流れていた。ドライバーはオーストラリアからの65歳のおじいちゃんらしいということ。左側コーナーの外に落ちたので対向車による被害も無いようで、ご自分もそれなりに大丈夫だったらしいのですが、お気の毒様。

制限速度は守っていたという発表が。。。そんなコーナーでも制限速度が100km/hなので。。。NZの道交法の基準って一体、、、。

さて、一行はMt Cookを遠くに見つめながら走り、それはどんどん近くなっていった。最近の悪天候続きのせいで、12月だというのにやたらと山の白い範囲が広い。今回写真は撮ってないのだが、この時期におきまりのパステルカラーのルピナスが道路脇を綺麗に飾っていて、そのアンバランスがまた美しかった。






そして、Mt Cookからの雪が溶けてできたLake Pukakiレイク・プカキに着いた。この天気だもの、まずは最南端からのルックアウトから見てみたいと私は駄々をこね、Kuzzyさんを誘導した。

ほら。良かったでしょう。
珍しくセルフィも撮りましょうと。二人とも照れ笑い。

そして30km続く眩しいバスクリン色の湖を右手に見ながら走る。
今日は本当に素晴らしい。湖面がとても静かで反射している。こんな静かな時に来たのは私は2度目だ。





しばし感動。


ちょっと思い出に残るKuzzyさんの走行シーンの撮影。いいところの道で往復してます。



こんな道をぶっ飛ばさないように大人にクルージングで。




そして我らはHermitage Hotelのカフェで遅めのランチ。
ゆったりしようってことで乾杯。この国ではオッケー。




この景色を眺めながら暑い日差しの下冷たいビールで一杯やるのはさいこおー。
ここのホテル、レストランでは最高ランクの食事を提供しているのだが、このカフェの方はといえば、数年前は高くてまずくて本当に酷いものだったけども、ここ近年、非常に良くなりびっくり。きっとたくさんのご意見で変わったのだろう。Trip Advisorとか、そういう評価サイトが増えていいことも増えたな。

ビールx2、ピザ、シーザーサラダ、チップス、これ2人分全てで約$60、この国ではまあ平均的な値段と味に向上してました。でも、なんせこの景色を眺めながらですから、それでも安いものと思うべきなのでしょうか。

Kuzzyさんの持ってる双眼鏡で山頂を。よくあんなところを人々は登るもんだ。ちなみに3754mとほぼ富士山と同じ標高。でも険しさは見ての通り全く違う。


そんで、あそこでとことん訓練して初めて世界最高峰エヴェレストを登った人が、この人、エドモンド・ヒラリー。


このホテルの中には彼の偉業にちなんで作られた博物館や映画やらがある。一度ここに泊まってゆっくり見てみたいものだ。が、高そー。


帰りに最後の1枚をカメラに収めると「サイコーな日だったね」と50回くらい言いながら250kmの道のりを戻った。



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