ラベル 気候 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 気候 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年2月14日火曜日

どうやら世界一のロードらしい。1

2017年2月。

なんだか今年の夏はやっぱり変だ。どうしても夏にならない。衝動的にカレンダーを3枚くらいめくりたい感じの気温と天気が続いている。全くなんてこったい。

しかしながら、チャンスはやっと巡って来た。今は雨が降っているが、どうやら明日は天気が良くなるぞと予報が告げている。夜寝る前になんとなく頭の中で色々と準備して明日のプランを想像をすると嬉しくてたまらない。

朝だ。朝霧が出ているようだがその上空は晴れているのでこれから真っ青な空が予想できる。いえぃ!
さて、昨晩すっかり寝てしまったら、本当の準備をするのをしっかり忘れてしまっていて、朝、慌てる。

アレヤコレヤとサドルバッグに詰め込む。結構入るようで入らない。リヤのショックの部分がカバンの中に張り出しているので、外から見えるほど入らないのだ。

カッパは着たくはないけど山の天気だ、持っていかないわけにはいかない。もちろん、本降りが予想できたなら弱虫なのですぐさま引き返すつもりだが。


小一時間あたふたと準備をしてエンジン始動。暖気もそこそこに近くのガソリンスタンドへ直行。準備がなってないなぁ。

さて、それでもまだなんとなく涼しい朝の時間。
山には雪が載っているではないか!昨夜の雨のいたずらだな。



スキッとした空気が冷たいが気持ちがいい程度だ。景色とB.B. Kingが歌って癒してくれる。



まずレイク・ワカティプ、湖沿いを走る。青空が急激に多くなったので止めてみる。
この湖畔沿いのワインディングを抜けると湖の舳先に村がある。Kingston (キングストン)というのだがこの村を過ぎると一気に風景が変わりしばらく平坦な牧草地が目に入る。ここにはジェットコースター並みの上下があるストレートがあるのだ。いつもながら楽しむ。




15分も走るとまた小さな村がある。最近お気に入りのトイレによる村だ。Garston (ガーストン)という。今朝も何台もの車が停車しており、トイレは賑わい、お店もなんだか賑わっている。ほんの2年前とは大違いだ。一体何があったのだろうという感じの変わりようである。中国語に混じりスペイン語?も今日は飛び交っている。


さて、先を急ぎたい。なんてったって今日はミルフォードサウンドまで行きたいのだ。
道程はざっと往復600kmだ。いや、手前のトンネル向こうまで行ければいいから、すると大体500kmになるだろう。


Five Rivers (ファイブ・リバーズ)というところにあるカフェを尻目に道を右に折れ(ここも朝から混んでいたなあ)Te Anau (テ・アナウ) という町に向かう。ここで腹ごしらえをしたいのだ。ここまではなんとも退屈な道だ。まっすぐであり、景観もそれほどではないが警官がいるのは確かだ。防風林の茂みに隠れている覆面パトカーに愛嬌を振りまきながら通過する。ここは間違いなく海外から来ているツーリストが入れ食いなことでしょう。交通量も増えたのできっとその数も増えているはず。

でも、正直、こんなド・ストレートで危険が何もないところなのに100km/hの制限速度ってどうなのよってと思うが。このスピードだってきっと設定されたのは大昔のはず。今現在の車の性能を考えればもうちょっと早くてもいいと思うのだが。今の車じゃあっという間に達してしまうスピードなのに。

しばらく行くと、いやーな雲が行く手の空を覆っているのが見える。おそらく10kmくらいの先だろうか。Mossburn (モスバーン)という村を超えてからのことだ。この辺はなんとなく半端な高さの丘や山があるので気温が変化しやすくて雲の発生も多いのかもしれない。

どうしようか、ここまでか、、、と南の空、要するにミルフォード側を見るとそれでもそっちは晴れている感じだ。であれば行くしかない。
仕方なく雨の中そのまま突っ切ることにした。でも、案外に軽いシャワーでポツポツ当たる程度で通り抜けられた。天は我を見捨てなかった。


ともあれ、Te Anauに到着。見事に晴天。
この街もどんどん変化している。ずいぶん久々に来た気がする。

2台でいたハーレーライダーが地元で有名なパイ屋でランチをしていたので、混ざろうかとも思ったけど、目的があったのでスルー。

実は前回訪れた時に寄ったイタリア屋がすごく美味しくて、また行ってみたいと思っていたのだ。店員が本場のイタリア人なのか、英語があっちなまりでかっこいいのだ。やはりその方が本場の味が味わえる気がする。

店のすぐ目の前の歩道部分にアルファロメオ・スパイダーとvespaがオブジェのごとく停めてあり、とてもイタリアンな雰囲気がいいのだが、私の思いっきりのアメリカンも停めてしまった。

まだ開店し手間もない頃に入ったのかフロアをモップで拭いていた女店員が優しい笑顔で迎えてくれた。すっごい美人!でもイタリアンじゃなくてアメリカンの顔してる。聞いて見るとKiwiだというので、さらにすっごく驚き。なんでも一流モデル事務所に所属していたという。なるほど。





そんな美しい彼女が忙しくあちこちと働く姿にうっとりしながら食べたパスタは最高の美味しさ。また来る機会を作らねばと、固く誓った昼下がりだった。


さあ、いよいよミルフォード・ロードに出発だ。

続く。




2015年5月22日金曜日

リスペクトしましょう。

2015年5月。

今月の終わりからハーレーは3ヶ月の冬眠に入る。5月に入ってからはほとんど跨る事がなかったし、妻とのランチライドもずっとしていない。今日は久々に晴れたので早速出て行く決心をした。先日にも予定はしていたのだが、雲行きが怪しくなり断念したのだった。でも今日は昼には気温も上がり始め、気分も上昇だ。

私はパッチの上下にTシャツ、そしてネルシャツを着てインナー用にユニクロのダウン、そしてアウター上下はいつもの革だ。靴下も厚手のものをさらに重ねた。これでほぼ完璧なはず。

準備の終わった妻が家から出てくるとあまりいつもの格好と変わり無い。いくらかいつもより着込んでいるから大丈夫という。きっとたくさん脂肪をお持ちなので大丈夫なのでしょう。あまり言うと怒られるし。まさにこれはリスペクトである。

ガレージから出し、久々に火を入れたハーレーのアイドリングは時折咳き込んでいるのが気になる。セルが調子良く回ってくれたのはすこぶる嬉しい。冬季はちゃんとチャージしないとな。

カメラはほとんどいつもサドルバッグに入れて持っていくのだが、今日は標準ズームを外し、久々に50mmレンズを付けてみた。この小ささが良い気分なのだ。本当はもっともっと小さなカメラが欲しいのだが。かと言ってiPhoneではつまらない。

行き先はいつものGlenorchyだ。風もなく湖は静まり返っている。きっといい走りになるだろう。走り出してすぐ、町まではずっと道の北側が高く太陽の当たるところはとても少ないのだが、相当に着たせいか、寒さがしみるというほどでも無い。後ろの妻も意外に寒く無いという返事がインターコムから返ってきた。5分ほどでQueenstownに着く。

5月のQueenstownの町の中は10年前まではゴーストタウン化していたのだが、今のこの町の中といったらどうだろうか、人がそこここに歩いているし、店だって活気があるようだ。大概この一ヶ月は静まり返っているのに、ツーリストらしき姿の多いこと。町と人口が拡大しつつあるのを顕著に感じられる。そのうち大都会のようになってしまうのかもしれない。

町を過ぎてもしばらくはずっと日陰だ。道路もしっとり濡れているところが多くて一段と気をつける。決まって濡れているのはカーブで傾斜があるところだ。いつもよりものんびりと走らせた。

空気がとても澄んでいる。昨夜雨が降ったので空気中の塵が落ちてしまったからだろう。美しい景色を眺めながら感動を分かち合えるのはまさにプライスレス。でも妻の返事はそれなりに、くらいの程度なのだが。バイクに乗ると空気感を嫌でも感じるので、たとえ同じ風景を見ていても車に乗って見ているのと感動の大きさは全く違う。

起伏のあるワインディング道を上がり下がりするたびに見える湖とのコンビネーションがいちいち目を楽しませてくれる。

思わずいつもは止めない高台にバイクを止めた。
周りの山々はすっかり雪化粧をしている。





このカーブを過ぎて坂を下って行くといつも止まるルックアウトがある。
Bennet's Bluffだ。
空は澄み渡り、眼下の湖は音もなく静かにじっとしている。
自然が作った造形にしばしうっとりする。




お腹が減った。もう1時を回っている。
太陽に向かって時折眩しく反射する道路と湖面を見ながら、ここからは20分ほどで村まで着く。




ここにも少なくはない観光客の姿が見えた。Queenstownも有名になったものだ。感心する。そういえば世界のなんとかトップ10とかにも数度出ているみたいなので、そう思うと納得せざるを得ない。

いつものカフェに近づくとCloseのサインがドアに。7月の頭くらいまで休むという知らせ。あー、残念。と言ってほかのカフェへ行ってみようかと、しょうがなくぐるっと回る。数は知れているので諦めてそのまま帰ることにした。ほかのところで良い目にあったことがないのだ。


さて、帰り道。
二人の言葉の数はだんだんに減っていった。もともと酔っている時以外、口数の多い二人ではないので普段の生活でも静かなのだが、今はめちゃくちゃ静かだ。時折私がさみ〜っと雄叫びをあげるのだが妻はそれにも反応しない。

私は着込んだせいで体はそれほど寒くないのだが、夏用のメッシュグローブはいただけない。いくらグリップヒーターでHiとLoがあってHiにしたところで、手のひら側はポカポカでも指先と手の表側はめちゃ寒いのだ。当たり前だが。冬季用のグローブも持っているのだが、分厚すぎてしまって操作がしづらくて好きではないので使ってないのだ。

だんだんその寒さは体全体に回ってきた。日光の当たらない場所に入ってからは尚更だ。顔も強張ってきて頭が朦朧としてきた。視界もなんとなくぼんやりしてきた気がする。昨日の寝不足も祟っているのか。そんなことが途端に頭を駆け巡る。時折、後ろの妻が生きているのか確認するのだが、うん、しか言わない。よっぽど寒さで参っているに違いない。

人の話を参考にしないにもほどがある。私が妻をリスペクトした結果である。
でもきっと私はこれについてこれからあーだこーだ言われてしまう可能性を秘めている。

町に戻った我々はタイレストランにこぎつけ、私はチリのたっぷり入ったグリーンカレー、妻はヌードルスープにチリをいつもより多めに振りかけて、凍えて震える箸でヌードルをつまみ、熱いはずなのにフーフーもしないでそそくさとすすっていた。




2015年4月26日日曜日

昇天した。

2015年4月下旬。

こちらは秋である。
広葉樹が多いこの辺りは紅葉でも有名だ。Arrowtownがその密集度と町の建物の雰囲気とのコラボで一番有名ではあるが、紅葉は近郊50kmくらいに広がっていてQueenstownやCromwellでもあちこちに美しい紅葉が見られる。

最近特に冷え込んでいた日々が続いて、2週間前には雪まで降る始末、秋を通り越して一気に冬になってしまったかと思われていたが、久々に陽気が差して風もない。行くしかない!

早速Kuzzyさんを誘うと2つ返事で乗ってきた。ランチを終えてから集合する。
出かける30分ほど前、我が家のリビングから見えるこれから出かける湖の方を見ると物凄く深い霧が湖の上空50mくらいを覆っている。その上は快晴でなんともいい景色なのにだ。

その霧のスピードはとても速く、みるみるとこちらの方角へ迫ってくる。これでは出かけられないのではないかと思うほどだったが、気温が上がる方が早かったのか、近ずくに連れてどんどん消えていった。

その話をインターコムでKuzzyさんにしながら進んでいった。
さすがに4月の下旬ともなれば気温は下がるが、町のホテルの看板についている温度計は11度を指していた。直射日光が当たっていればめちゃくちゃ暑いが、バイクに乗るとそういうわけではない。袖口から入ってくるのはやっぱり冷たい風だ。

Wakatipu (ワカティプ)湖はQueenstownの町を通り過ぎてしばらく行くと直角に曲がっているのだが、そこに着いたらいつもの風景が違った。左手に見える湖の上には先ほど見た深い霧が覆っていて、湖面が全く見えない。こちらの方角はまだ空気が冷たいのだろう。

早速滅多に行かない駐車場を見つけてハーレーを停めた。


二人とも呆気にとられ、しばらく感動の声をあげて見ていたが、ここは視界が狭くてよく見えるところではないので、もっとさきに行ってみようと再度エンジン始動して走り始めると霧はだんだん上昇してきた。我々のいた場所はこのGlenorchyに続く道では割と高い位置になるがどんどんこちらに向かってくる。我らは雲の中に突入した。

ヘルメットのシールドが湿り始め、空気が一段とひんやりしたが、ほんの一瞬であった。我らは雲を突き抜けて行ったのだった。左手眼下には雲が見えるが湖は見えないという不思議な景色だった。まるで飛行機から見ている風景だ。

所々、雲が異様に青い。湖の色が雲の薄いところを突き抜けてくるのか、雲の形が都合よく反射させているのだろうか、とか、気象博士になった二人は興奮していた。

そしていつも止まる展望台、Bennets Bluff(ベネッツ・ブラフ)に着くと真っ白な風景で何も見えないほどだった。雲は眼下を覆うだけでなく我々の視界を襲うように下から吹き上がってきた。

それでもしばらくぼーっとそこにいると風が吹いてどんどん霧が飛んでいくのがわかった。西の方からだんだんとあったかい空気が押している。その境が上から見ていて非常に面白かった。その風景を楽しむようにベルバードが目の前の木に止まり美しい声でさえずっている。私は興奮してシャッターを押した。



 とてもいいものが見られたと、二人は満喫してまたハーレーにまたがった。Kuzzyさんもこのような現象を見たのは初めてだと言っていた。もちろん私も初めてである。

霧が去った後の湖は非常に静かで湖面が鏡になっているようだった。ずっと左に顔を向けてGlenorchyまで走った気がする。美しいものを見ることには飽きないということが分かった。

「美しい日」はたとえ大都会でもどこにいてもそう感じることがあるが、その時に美しい景色にいるとその美しさは相乗効果をもたらしてさらに美しいものになる。美しいものをもつものの特権と言えるのではないだろうか。美しいものを美しい環境で見るということは素晴らしい体験になるということだ。

いつものカフェに腰を下ろすとランチタイムの後のロングウィークエンド前のウィークデーのせいもあってか、客は私達だけであった。いつもは空いてる席を探すのだが、今回はどこに座ろうかとたくさんあるテーブルで迷う我々だった。


陽気はいよいよ非常によく、サンスクリーンが必要なんじゃないかと思うくらい顔の表面がじりじりした感じがするほどだった。
しかしながらシーズンは後一ヶ月。これから一気に冷え込んで行くのだなあと思うと悲しいものがある。




Glenorchyも木々は黄色くなっていた。
もうしばらくあったかい晴れが続いてくれればもっと走れるのに。




2014年12月7日日曜日

虫とJazzと。

朝の雲がすっ飛ぶと青空が広がり始めた。午後になると気温もぐっと上がり始め、典型的な夏の晴れの日になった。こんな日は出かけるに限る。

どこに行こうか、と暖機運転を終わったSportsterは気まぐれに町の方面に向かった。70km/hの公道はホリデーのレンタカーが多い。いよいよ本格的に夏がやってきたのだ。

町をくぐり抜け、田舎道へとすっ飛ばす。とはいえ、こちらも車が多い。週末というのはあんまり関係ないのがこの観光地の特徴。世界中からやってくる旅行者は毎日がホリデーなのだから。

こんなに天気のいい日だ、観光客もさぞ楽しんでくれているだろう。
町から15分のところにあるビーチでは早くも水遊びをする人々で賑わっていた。湖だけど、まるで海みたいな感じで楽しんでいる。

横に停めた私もほんのりとそれを眺めて楽しんだ。
しかし、嬉しいことに、止まっていると暑く感じる。夏が本当にやってきた感じだ。


あまりに気分がいいので更に奥に走り出す。久々に乗ったこともあり、アクセルの開け具合が良すぎるくらいだ。あまりしないが高回転でワインディングを右に左に傾ける。絶好調、な感じだ。

いつもの見晴台Bennet's Bluff(ベネッツ・ブラフ)という崖の上までもうちょっとというところ、又しても右腕に「ぢくっ」という痛みが走る。袖口からまた蜂が入ったのだろうか?!

革ジャンの下はTシャツ一枚だ。手首から10cmくらい肘の方に痛みを感じた。パーキングにバイクを止めると、さらに虫を刺激して刺されることのないように体をなるべく動かさないようにヘルメットとグローブをはずし、革ジャンをそーっと脱いだ。

ジャンパーの右腕の中を覗くとなにもいない。しかし、右腕は「ここ、刺しました」みたいに直径1cmほど膨れている。でも、どうやら蜂ではなさそうだ。 なら、なんなんであろうか。ホッとするやらしばし休憩とする。

いつ来てもいいが、今日もいい。

すぐに私のハーレーの後ろに停めたFordのセダンからお腹はぽこんと出ているが、ピンクのポロを着たオシャレなおじさんが出てきた。ドアが開けっ放しの車のステレオからブルーノートでかかるような(知らないけど)とても気持ちのいいジャズが漏れてきた。

真夏の暑い日差しの下で、しばしこの風景とジャズのセッションを楽しんだ。
おじさんはこのジャズを聴きながらここまで来たんだなあとおじさんのドライビングを想像してみたりした。




そのおじさんはさらに先のGlenorchy(グレノーキー)方面へ進み、私はここで折り返すことにした。

折り返しても車は減らない。もう帰り組の車が多いのだ。ランチを食べて戻って来る時間だ。数台をさらっと余裕のある追い越しでかわした。ホリデー車には気をつけるに越したことがない。

5分後、私のヘルメットの中のSenaのインターコムのスピーカーで Red Hot Chili Peppers が吠え始めた頃、なんと今度は右の肩、背中寄りに「ぢくっ」とまた刺されたようだ。

私は体を斜めに硬直させ、みじんも動かないようにワインディングを1分ほど走り抜けるが、まだもぞもぞと何かが肩で動いている感じがする。反対車線の広めの路側帯を見つけて飛び込んだ。

さっきと同じようにそうっと革ジャンを脱いで地面に叩きつけるように捨てたが、まだちくっとする気がする。なので着ていたTシャツも脱ぎ、半狂乱のように革ジャンとTシャツを交互にぐるぐる回しバタバタと振った。

その時、先ほど抜かしていった車が私の横をすり抜けて行ったが、きっと彼らは私を危ない人と思ったに違いない。弁解の余地もなく私は彼らの思い出の1ページとなるのだろうな。

結局、革ジャンからもTシャツからも何も出てきた形跡がなく、一体何ものだったのかがわからないが、運よく止めた場所が綺麗で今日一番の写真を一枚抑えることができた。

夏は虫も私も踊り出す。
いい季節になった。

2014年9月23日火曜日

雪が溶けて湖になります。

2010年10月の事。

ここQueenstown (クイーンズタウン)は基本的に寒いところである。と言う訳で、冬には雪が山々に積もり、晴れた日には青と白のコントラストがくっきりと美しく、曇りの日にはドヨーンとした空の下、真っ白い山々がぼんやりと光り、これもまた美しいと言える景色になる。

しかし、晴れの方が気持ちがいい事は確かだ。そんな時は走り出そう。
10月頭のこの時期、まだまだ雪が残っているというか、スキー場も最後の週を迎えているくらいである。スキーで滑り飽きた人はいち早く春の準備をして気も心もスプリングの様に跳ねまくるのだ。私は最近はもうスキーをする事も無いので晴れたらこうして出てきてしまう。春に出てくるモグラの様に。


ぐるっと近郊をちょい乗りする訳である。家から隣町のArrowtown (アロータウン)まで15分だが15キロある。そこで曲がってクイーンズタウンの市街地の方へ行く。そうすると約20分だが距離は20キロある。そして家まで戻って来ると地図上に平行四辺形を描く訳だがざっくりと40キロ。

この辺りはハイウェイというよりもやっぱり市街地という事で、平均速度は60km/hに落ちるがちょうどとっても計算しやすい。小一時間のいい距離なのだ。まあ、こうしてあちこち覗いては写真を撮ったりするので、実際にはもっと時間がかかっているのだが。

今現在が9月の下旬でもうすぐこの写真の時期と一緒なのだが、今は山の雪がこれより断然少ない。今年は暖冬でこれから降る事はちょっと考えづらいが、今朝はうちのまわりでも雪がちらついたというので、ひょっとしたらまだあるのかもしれない。いつも冬には早いと言わせる雪が5月そうそうに降ったり、もう冬も終わりだねと言っている10月終わりとかに雪が降るのが、このクイーンズタウンである。標高2000m級の山々に囲まれ、町の標高も350mあるので、まあ、そういう事である。だから基本的に、夏は涼しい。先日のブログの内容と相反するが。



が、今年はそれを自分の目で確かめる事ができない事になっている。実は今週末から日本に帰省するのだ。楽しみでしょうがない。日本の地を踏むのは7年振りなのだ。日本でも1泊2日で伊豆方面にツーリングを計画している。ここぞとばかり、うまいものを食いまくるつもりでいる。

*本日のコースはこちら


2014年9月19日金曜日

初夏の隣町では

2012年11月の事。
すばらしい暑い夏の日だった。
この暑い夏の日というのがどんどん少なくなってきている気がする。実質的なデータを見てないけども、移住したばかりの18年前の気候は体感的に語るとずっと暑かった。Tシャツ短パン、ビーチサンダルで過ごした日々が明らかに長かったし、熱風を感じて過ごした日中も多かった。

ところが、近年はそういう夏を感じる日が少ない。地球は温暖化しているというのは聞くが本当だろうか。ただ、面白い事に、冬は以前よりも寒さが厳しくなくなり、山々の雪も減り、陽気な日中が続く事が多くなった。このまま行くと、年間を通してほぼ変化が無い気候になって行くのだろうかなんて思ってしまう。たった20年足らずでの話ではあるが、こうも変わるのは、ただ単に自分と自分の回りの人間が歳をとって感覚がずれてきたという事だけなのかもしれないが。

元に戻るが、しかしながら、この日は暑く、夏っぽい日だったのだ。
Kuzzyさんと隣町のWanaka (ワナカ)までちょい乗りだ。片道約1時間の距離だ。いつものCrown Range (クラウン・レンジ)を通って、するすると走って行く。町が一望できる頂上から春の風景をパチリ。


周りの牧場は新緑が眩しい。羊達が食んでいる草は私からみてもおいしそうに食べている様に見える。一心不乱だ。それにしても、彼らにしてみれば食べ物の上を歩きながら移動しているのである。凄い事ではないだろうか。それを人間に当てはめて想像してみてみるが、自分の好きな物がそこかしこに置いてあり、それは遥かずっと向こうの方まで続いているのだ。きっとその光景は食いしん坊の目には天国に映る事だろう。


そんな馬鹿な事を考えていると着くところがワナカである。カフェに入る。暑い。革ジャンを脱ぐ。こんな暑い夏にでもこれを着るのはやっぱり一応の安全性を考えての事である。この季節は虫が多い。ハエやら蜂やら黄金虫みたいなものやら、いろいろだ。100キロで走って彼らがぶつかって来ると、革ジャンを着ててもすんごい痛いのである。


ましてや道路に落ちている石を対向車が跳ねてこっちに向かってくる事だってあるだろう。現に私の車のフロントガラスには傷がいくつかあり、平均して2,3年に一度はガラス屋にお世話になる。国全体での認識がそういう状態である為、保険屋も1年に2度まではガラス交換・修理を無償で行うという契約が多い。私のは今年早々に一度修理しているので、今現在直した方がいいと思っているちょっと深い傷もまだ直さないでいる。更新するまで、まだまだ数ヶ月あるのだ。致命傷になるほどの事が無い限り、ぎりぎりまで保たないと。


あまりの暑さに、普段はロングブラックのコーヒーだが、この日は気分を変えてアイスコーヒーにした。これもまたこの国ではなじみの無いメニューであったとしても大概こういうものとして出て来る。即席で冷ました熱いコーヒーに甘ーいクリームが乗っかっている。まあこれはこれでちゃんと冷えてくればおいしいのだが。そうしておじさん二人は仲良く小さなテーブルで膝を突き合わせストローでコーヒーを吸った。


それにしても気持ちのいい眺めと天気である。ここがワナカのレイクフロントである。道路を隔てて向こう側には青い大きな湖が広がる。ヨットがずっと向こうでたくさん浮いている。この町にはボート、ヨットを持っている人がどうやら本当にたくさんいる。家族のレジャーという感じなのだろうか。アウトドア好きな結構なお金持ちが多い気がする。小さいものからちょっとしたサイズのものまで。湖なので、海に出ているような大きめの船は無いのがいい。


町のサイズとしては大きくなく、小さすぎず、と言うところか。ただ町の中の活気という点では人口のせいか、観光客の全体数のせいか、混んでいると言うイメージは全くない。この角にある人気のカフェだけは別として。




帰り道に峠を通ると逆光がすばらしくきれいだ。夕日近い風景に溶け込んで行くKuzzyさんを撮影する。バイク乗りにはこの時間がとても似合うと思う。