2016年7月7日木曜日

Rと東海岸二日間 パート2

昨日の続き

朝はゆっくりな方である。今日の目覚めはあんまりよくない。昨日の夜のミーティングに興奮してしまったのか、それほど眠れなかった。カーテンの隙間から見ると外はぼんやりと晴れているようだ。

階下に降りていくと、家主のS氏は朝も早よからもう出かけてしまっていたようで、15歳の彼の息子が学校に出て行く直前だった。こちらの国の特有の長袖ジャケットに半ズボンハイソックスという制服を着ている。うちの息子もハイスクールで着ているのでいつも見るがやっぱり目に慣れない。

「お世話になりました」と彼に告げると同時に「行ってらっしゃい」と彼を見送った。彼も2輪で学校に行く。自転車だが。


さて、部屋を出てきたRと目を見合わせると、まずは朝食だということで、庭に眠っていたハーレ−2台を揺り起こす。今日はRのハーレーの調子も大丈夫そうだ。


ここから1分ほど走ると繁華街だ。これが平日の朝の街のメイン道路だろうかと思わせるほどOamaru オアマルは交通量が少ない。しかし、私が住むクイーンズタウンよりはるかに立派なメイン道路だし、渋滞とは無縁だろう。


街角の一番洒落ている風のカフェに入る。Rは以前もこの店に来たことがあるらしい。随分と他の街のツウではないか。感心。


コーヒーをすすりながらこれからの道程を考える。
ちょうどひまわりが見所ギリギリの時期である。先日RはそんなシチュエーションのCM撮影を手がけたばかりらしい。よし、見に行こうではないか。

まず、町をひとまわり。オアマルの一等地をダラダラと回る。実は南島ではもっとも歴史がある町であるのだが、この通り、それほど観光地としてはいまひとつ盛り上がりに欠けている。あちこち見ればなかなか見どころのある町の筈なのだが。

というわけで、町おこしなのか、なぜかスチームパンクの町として大々的に発表している。博物館?美術館?みたいなものもある。今度チャンスを作って足を踏み入れてみよう。


一時はお化け屋敷体験というツアーもあったのだが、最近はどうなのだろうか。こちらに関しては行く勇気がない。古いビルのあちこちにそういう噂があるのは確かなことで、実際、出そうなところがたくさんある。夜じゃなくて昼でも怖いところがある。


180度気分を変えてひまわりである。
現場に詳しいRにサクサクと付いてって、街からちょっと離れていくと、そこには小高い丘がほんわか、ほんわかと続いてあった。

そして、早速道に迷ったと言っている。用意周到な彼はiPhoneをタンクバッグに入れてGoogle Mapsを見ながら先導してくれていたのだが、それに頼ってきたら砂利道になったらという。急な坂で小回りのカーブがあるとっても滑りやすい砂利でとんでもない思いをした。

しかしその苦難を乗り越えると、その一角に一面のひまわりが広がっていた。


その昔見たソフィア・ローレン「ひまわり」のシーンを何となく思い出した。ずっとずっとこんなシーンを見てみたかった夢がひとつ叶ったのだ。ありがとう。

R曰く、ひまわり畑は毎年移動しなくてはいけないということ、また来期はどこかの丘で太陽を追っかけている何万もの黄色い花を見てみたいと思った。




我々がオアマルを去る前に最後に一緒に行ったのはElephant Rocksエレファント・ロックスだ。あんなにあちこち詳しいRもなんと、こんなにたくさん外国から来る観光客にさえも有名なところは初体験という。



ゾウもいるがワニもいる感じである。細かく見るとペンギンとかラクダとか、動物園状態である。それらにまぎれて本物の羊があちこちにいるので糞にも注意だ。


世界中にはいろんな不思議な場所がたくさんあるけれども、ここもそのひとつではないだろうか。周りに何にもないところに、なぜかこれらだけここになぜかある。

今回は大丈夫だったけども、前回はiPhoneのGPSがとんでもない場所を表示してしまう怪現象を自ら体験したところである。何度リセットしてもどうしてもこの位置を正しく表示できなかったのだ。ひょっとしてパワースポットの一種だろうか。

しばし感動しているRの背中を撮った。


まだ正午をちょっと回ったばかりではあったが、それぞれの家路につくことにして、右と左に交差点を折れた。

またいつの日かRと一緒に走るのを今から楽しみにしている。