2014年7月2日水曜日

真夏の2日間 - Milford Soundへ その2

先日の続きである。 Te Anau(テ・アナウ)からミルフォードサウンドまでの道程120kmがとんでもなく、すばらしいのだ。道の始めは左手にLake Te Anauを見ながら牧草地が右手に続く。いつも通りのんびり羊が草を食んでいる。私達の排気音に気づく事もないのは空が高くかき消されてしまうのか、それとも、お食事に忙しくて気がつかないのか。 

そういえば私の Sportster XL1200Cは実は排気音がわりとうるさい。Kuzzyさんの883ノーマルの3倍くらいうるさく感じる。マフラーのコアにドリルでいくつか穴を開けた「音改造」と聞いている。と言うのは、2年落ちで中古で買ったものであり、般若が描かれたオリジナルペイントもサドルバッグもフューエルキャップのガイコツも付いていたままなのだ。と言うくらい、かなり個性が強く出ているものなのだが、実は自分で仕上げたものではない。ぱっと見た目ではわからないが嬉しいグリップヒーターも付いている。

これを買ったDunedinの町にあるバイク屋さんは前のオーナーを知っており、ぼそっとどんな人なのか教えてくれた。当時62歳のおばちゃんだという。彼女はこのマシンを下取りにFatBobにグレードアップしたという。名はScary Mary “恐怖のメリーさん”というらしい。どうやら地元では知られているみたいで、噂を聞いた事があるという人々に会った事がある。 

きっと一般的にはさぞ型破り的な存在でおられるのであろう。NZにたまにいる強い女性の象徴みたいな感じなのかも。一体どんなお方なのか、、、会ってみたいような、みたくないような。いずれの日か、走っていればどこかでお会いできちゃったりするのかもしれない。きっとこのバイクを乗り続けていれば発見してくれるだろう。 

ひょっとしたらこの辺でファームをやってたりして、とか。つい”メリーさんのひつじ”という童謡を思い出す。でもそしたらどうやって歌えばいいのかなとか。きっとしっくりくる、うまい歌詞がいつかできるだろう。

さて、道はNZ三大ウォーキングトラックの一つであるミルフォードトラックの入り口であるTe Anau Downs(テ・アナウ・ダウンズ)という船着き場を過ぎると、ここからがいよいよ見所満載である。数カ所、森を抜けるところがある。 ここは手つかずの原生林である。そのど真ん中を道が抜けている。ヘルメット越しに森林浴をしながら「美しい!」とお互いインターコムで感動を叫びながら抜けて行く。 そんな時、いつもよりスピードはゆっくり目になる。

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