2012年2月。
目覚めると青空だった。気持ちもよい。
目覚めると青空だった。気持ちもよい。
バックパッカーの2階の窓から海を見ると眼下にテントを見つけた。ちょっとうらやましい感じがした。芝生がとても心地良さそうだが、割と激しい波音がすぐそこで聞こえる。ここの主は良く眠れたのだろうか。
私も日本にいた時にテントを持ってバイクで旅をしたが、Harleyに乗ってからはない。歳を取って横着になってきているのだろう。趣向が変わってきていると言ってもいい。
ひょっとしたら、またやったりすることがあるのだろうか。
朝の散歩を楽しんだ。昨晩回ったコースと同じだ。他に行く道もないし。でも見え方が違うので、それなりに楽しんだ。宿を出て、今日の行き先と反対方向に戻る。と言っても1分だ。そこにあるのがPancake Rocks (パンケーキ・ロックス)というところで、波で浸食された岩に波が当たると、しぶきが激しく岩から吹き上げるというので有名だ。
園内は近年整えられた見事な歩道ができているのでとても歩きやすい。しかもニュージーランド独特のヤシの木がこの辺ではよく見られる。パームツリーを見るとなぜか血湧き肉踊るような太鼓の音がどこからか聞こえてきそうな気がする。
満潮時の方が激しく上がって見応えが良いらしく、そういえば、昨晩のバーに潮のタイムスケジュールが張ってあったのを思い出した。今朝は割と静かな日に当たったらしい。そんなに高く上がる事もないが、まだ太陽が低い時間だったのもあり、しぶきが逆行でよく見えた。
前に家族で訪れた時は全く平らな海で、波がぶつかる音でさえとても静かにしんみりしていた事を思い出す。友人が来た時の話では、激しい雨と波が大荒れで上からも下からも横からも水攻撃で、彼らの普段から泣き虫の子供は終始悲鳴を上げて泣いていたという悲しい話も聞いた。そういうことで全く両極端な日もある。
さらりと一通り歩くと30−40分くらいだろうか。崖に立って西を見ると海のずっと向こうにはオーストラリアがあるのだが、なぜかウェストコーストの波は日本海の荒波のようにすごい。
さあ、出発だ。SH6を上がっていくのだ。
ニュージーランドには実にたくさんのすばらしい道があるのだが、ここのセクションは非常に美しい。道路マップを作る会社の編集長も「個人的なおすすめの道、第一位!」と言っていた程だ。
小さめのクネクネで高低差もあり、海を眺めつつ、森の中を抜けていくという感じだ。所々見せる海沿いの黒い岩もゲージュツ的な形をしているものも多く、小さな湾が連続している。
見晴し台にバイクを停めようと近づくと先に一台いるのに気がついた。BMWだ。アルゼンチンからのカップルでレンタルバイクで回っていると言う。仲睦まじく手を振って去っていった。同じ方向なので、またどこかで合うのかもしれない。
沿岸を走り続けて、ふと気づくとその自然に溶け込むように建てられた派手なポップカラーの家がぽつぽつとあったりする。住む人もゲージュツ屋さんが多いのだろう。確かにこの辺の絵柄の画があちこちのギャラリーに多いと思う。
人里離れたこんなすごい自然と毎日対峙していればすごいゲージュツが生まれてきても不思議ではないかもしれない。
Westport (ウエストポート)という町に着く。人生で2回目だが、非常に非常に非常なところと感じる。確かに町の中心はここなのだが、どこへ行こうか迷う感じだ。ランチをしようとどこかのカフェに腰を下ろしたいのだが、ウーム、どこがカフェのあるところなのだろうか。目抜き通りを2往復ぐらいしてしまう。どうも今2な所しか目に入らない。しょうがなく、カフェだかパン屋だかわからない所の用意する外のテーブルに腰を下ろした。
町の一番大きい交差点の角っこ、一等地に違いないのだろうが、この程度、なのかと。
何も求めない、発展しないというのは実はいい事なのかもしれない、とか思ったりする。
目の前にピンクのバスを改造したキャンピングカーの助手席のおばあちゃん。
そして先ほど会ったBMWのカップルが目の前を通過していった。
ここからはMotueka (モトゥエカ)に住んでいる友人宅まで一気に走る。
いつの日にか行ってみたいと思っているKaramea (カラメア)という村はこの先なのだが、行き止まりになっているので、戻ってこなくてはならない。そう、ここも成れの果てなのだ。全土全ての成れの果てにはいつか行ってみたいという目標を掲げながら、今回は時間が無さそうなのでまたの機会とする。
ざっと200km超えを走って友人宅すぐ手前、思い出した所があったので行ってみた。
Harley Rdとある。なんて事のない普通の道路なのだが取りあえずパチリ。
たったの今の今まで知らなかったのだが、Harely Streetというのもこの町にあったのだなんて。
是非次会行った時に撮ってこよう。
友人宅に3日間お世話になった。久々の再会。これまた嬉し、である。
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