2014年8月9日土曜日

ライブと海洋動物天国 − 気ままにぐるりと2000km Part 4

2012年2月。
友人宅で3泊もお世話になり、しかも最後の晩にはその町在住のお友達も集まってもらって、それはもう大変な事になりました。しかし、それだけでは終わらない。なんと10分離れたバーで、日本のアーチストがバーでライブをするというので、そのまま、みんなでのこのこ出て行った。バーが主催なので、もちろんタダのライブである。

彼女の事は全然知らなかったのだが、Kat McDowellってKiwiと日本のハーフのシンガーソングライターで、「なごり雪」がヒットしたとか。爽やかな歌声で、みんなを魅了してました。

ざっと集まった人は100人くらいだったかも。半分はどこにこんなにいたのかというくらいの日本人。残りの半分はバーのお客。さすがに日本語の歌には反響が少なかったみたいです。来ていた日本人もみんな静かだし。彼女の歌う姿を見てすぐにファンになった。


さて翌朝、友人に別れを告げるとやっと帰るのか、という感じでほっとしただろう。
今日の目的地はKaikoura (カイコウラ)、ホエールウォッチングが有名だ。隣のオーストラリア同様、今は捕鯨反対の立場である。昔は捕鯨の基地がここにもあそこにも、あちこちにあったらしいが。公園にはクジラの大きなあばら骨で組んだアーチのオブジェがある。

まずNelson (ネルソン)を目指し、それからSH6を走り続けるのだが、結構なワインディングがすぐにある。そこを抜けると左側全てはQueen Charlotte (クイーン・シャーロット)という地域で、海と無数の突き出る丘が織りなす光景が見られるのだが、そこへ行くには小道をどんどこ行かねばならない。ついた先は絶景かな、である。

でも今回もパス。ほんとに何にもないところなので、全てを持っていかなくてはいけないのだ。ファミリーキャンプにはもってこいの場所だ。鳥のキウィではないがタカへという鳥がテントの周りをばたばた走り回ってたのを思い出す。

Blenheim (ブレナム)まで走ると、それからSH1に乗り南下し始める。天気がよければPicton (ピクトン)を回っていこうと思っていたのだが、あいにくの天気だ。まあ、前回通っているので良しとした。

天気がかんばしくないとやっぱり旅は楽しくない。あっという間に目的地だ。ブレナムは割と大きい町でワインが有名。周りはぶどう畑だらけである。ところが今回も別に飲むでもなく通過するのみだった。バイクにはガソリンをたっぷり飲ませたが。そのうちこの町で飲食とかするのだろうか、なぜか縁がない町だ。

しばらくSH1を南下すると塩を作っている場所がある。ちょろっと社会科見学とする。そう、ここは塩も捕れるのだ。海水を蒸発させていく方法を使っているらしい。

この真っ白い場所、とても魅力がある。過去にスタジオで砂浜を模したセットを作るのに塩を何十袋と運んだ覚えがある。

カイコウラ手前になると晴れて来た。青い海と青い空はグッドコンビネーションだ。
キャンパー達の車が多い。あれで何週間も過ごしちゃったりするのだろうか。


ちなみにこの当たりはポリスが多い。いつもいつも絶対いる。ついつい無意識のうちにスピードが出てしまう所なので、ちゃんと監視しているのだろう。



面白い滝がある。滝自体は別にそれほど面白くないのだが、ある時期に限り、アザラシがやってくるのだ。海側から歩いて10分くらいにある滝なのだが、その細い川を上ってくるのだ、アザラシが。次回訪れた時はわんさかいて、なんとも異様な景観だった。誰もがびっくりな世界だ。

ここで話しをした彼女は鳥を描くアーチストだという。素材探しの旅をしていると言っていた。

カイコウラはアザラシの宝庫。クジラだけではないのだ。イルカもいる。「アザラシ・イルカと泳ごうツアー」は超人気。サメもいるらしいが。

ここに移り住んだばかりの友人が地元の釣りクラブに入って、浜辺から投げ釣りをしたという。このエサを使って釣るんだよと渡されたのは伊勢エビ(Crayfish) だったとか。それで釣れるのはサメばっかりだったと言う。エビでタイを釣るならぬ、高級エビでサメを釣る、なのだ。それを聞いた時、なんという贅沢な趣味なのだろうと感心したのを憶えている。

ここで捕れるサメはフィシュアンドチップスというイギリスの伝統的な料理として出される。ビネガーではなくてトマトソース(ケチャップ)をつけるのがKiwi流。

店でフィッシュと呼ばれるデフォルトはサメらしいのだ。もっと値の高い魚はちゃんと魚の名前で売られている。コッドとかホキとかがそれらだ。


さて、長くなったが、その釣りのエサになってしまう程の伊勢エビを食べにいく。町外れの沿岸部に屋台が並んでいる一角があるのだ。町のレストランで食べるよりは安く手に入るらしいが、やっぱり高級食材であるには違いない。

冷蔵庫の中に冷たくなっているエビがマジックで値付けされている。一番小さい方から数えた方が近い方のエビを注文した。丸一匹食べるのは贅沢だが、一人だから仕方がない。喜んでいただくこととした。

満腹後、適当な宿を探してバイクを停めた。このバックパッカーに見えない個室に決めた。ガレージ付きでバイクを中に入れてくれると言う。偶然にもそこでレセプションをしている女性が日本人だったのが運のツキ。

夕方、ぷらっと町へ出てバーに入って夕食。ここでもビールはスペイツだ。
開けっぱなしの窓からカモメが自由に出入り、誰かの残した皿のフィッシュアンドチップスをついばんでた。


どうやらフィッシュでカモメも釣れそうだ。



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