2015年3月21日土曜日

彼女はピンクが好き。

2015年3月。
ちょっと嬉しいことがあった。

私の住む町、QueenstownでH.O.G. のミーティングがあったのだ。
毎年あるらしいのだが、今年は最高の設備と最高数のメンバーが集まるだろうと見込まれている。その総数はおそらく国内から集まる2000台になると予想されているらしい。私はH.O.G.のメンバーに入っていないので情報が入ってこない。

それにしても2000台とはすごい数だ。たった400万人の人口の国で2000台とは!
2000人に1人がハーレーでやってくる計算である!本当か?
にもかかわらず私はメンバーに入っていないというのもなんだが。


ところで私の愛車XL1200Cは中古車であるが、ペイントジョブが凝っていて、だから私が引かれたというのがあったのだが、そういうわけで前のオーナーがすっごく気になった、一体どういう人なのかっていうことに。

買ったバイク屋から聞かされていたのは前のオーナーは62歳の女性だったということだった。そして彼女は更にアップグレードしたのに今は乗っているということだったのだ。

彼女のあだ名はScary Mary
直訳すればそのまま「恐怖のメアリー」だが、私が想像するに「来るなら来やがれ、めありーより」みたいな感じなのかもしれないと思った。会ってみたいようなみたくないような。

実は今週の地元新聞の表紙を飾っていたのが彼女だった。H.O.G. の集まりを楽しみにしているみたいな記事だった。Maryという名前があったがScaryとは書いておらず、代わりにMad Maryと書いてある。しかし、ピンクのHarley Davidson のトライクにまたがっている彼女の写真を見て、間違いなくこの人だと思った。興味本位で会ってみたくなった。


昼前、町の会場を目指してエンジンをかけた。天気はこれ以上はないというような素晴らしい青空が広がっている。バイク乗りには最高な条件だ。

町までの5分の道のりだが、果たして何台のHarleyとすれ違ったろうか。ものすごい数だ。私の数台前にも町に向かうハーレーがあった。

会場は、町の一角を封鎖してハーレー専用スペースとなっていた。

公民館みたいなところは一時的にハーレーショップとなりハーレーブランドの服が所狭しと並んでいた。

入り口に新たな500もあったが、人気は、、、。
にしても、Lプレート(日本で言う初心者マーク)が付いているのが愛嬌。
ピリオンを降りて自分で乗ってみたいと女性をターゲットにしているらしい。

このドデカトレーラーがハーレーカスタムショップ。タンクやホイール、ハンドルバーなどあらゆるカスタムパーツを陳列しているのだ。LEDで青や赤に光るフットステップとかもあったけど、私はもうちょっとシンプルなこっちがいい。


ランチを挟んでまた会場に顔を出してみると、いたいた!新聞に載っていた女性だ。
恐る恐る声をかけると気さくに応対してくれた。さすがにScary Maryさんですか?とは言えなかったのだが。

「あなたの昔乗っていたハーレーを今私が所有しているらしい」と私が言うと、「是非今ここにもってこい」と言う。



彼女のトライクに横づけすると、彼女は「おー」と嗚咽するくらいに喜んだ。
「私が乗ってた頃より綺麗に乗ってるねー」とか
「このペイントが懐かしいわー。」といいながらタンクにキスをすると周りで見ていた人たちが「おー、おー、お手やわらかに。」となだめ始めた。

以下、私とMaryの会話。

M「リアフェンダーにも顔があるのは知ってるかい?」
タンクに般若の顔が二つ左右にあって、さらにもう一つはピリオンシートがあって普段は隠れているのだ。
私「ああ、知ってますよ。シート外した時に見ました。そうだなあ、シングルに変えようかなあ。」
M「それがいいよ、あんた!」
私「あ、でも、私は奥さんいるんですよねえ。」
M すかさず手で触りながら「このシーシーバーを取っちゃえば、奥さん落っこちるから、そしたらシングルに変えられるんじゃない?!」

なるほど、Scary Maryはジョークがきつい。
そして、

M「今度一緒に走ろうよ。」「子供はいるのかい?」
私「ええ、3人。」
M「えーと、あなたの後ろに一人でしょ、もう一人は私の後ろ。あとひとりは、、、このキャリアに縛り付けるか?」とトライクの広めのキャリアを指差して横ばいで万歳のカッコをしてみせる。
なるほど、笑いが止まらない。
新・旧のMaryの愛車たちを並べて一枚。
Maryの愛車、Pink-licious と名付けられているのは deliciousをもじったものなのだろう。
塗装にはパールも入っている。

ちなみに私が今乗っているもののペイントジョブにも結構掛けたと言っていた。

ウェストコーストで事故にあって膝をやってしまってから、当時乗ってたのをトライクに改造して乗っていると言っていた。膝にはプレートが入っているとケラケラ笑ってた。


先ほど新聞記事を読み直すとMary 62歳となっていた。ということは私が買ったバイク屋に言われたのは当たらずも遠からずという情報だったということだ。少なくとも私の手に入ってからもう6年の月日が流れているのだから。

いつの日かMaryと一緒に走る日が来るのだろうか。
その時は妻を連れて行くのがいいのだろうか、それとももうシングルシートになっているのだろうか。



10 件のコメント:

  1. 素敵な出逢ぃデスネ(*・ ・*)
    是非 奥様もご一緒が
    よぃかと(*・ω・人・ω・)

    返信削除
    返信
    1. かな?だよな?

      削除
    2. はぃぬ(・ω・)
      ご紹介しなくちゃデス((´艸`*))

      削除
  2. いい笑顔のメアリーおばあちゃんはScary Maryなんてとんでもない、Lovely Maryじゃないですか。それにしても人生をとことん楽しんでるっていう感じ。とってもいい歳のとりかたですね。三輪車なら停止したときに車重を支えなくていいから、まだこれから何年も楽しめそう。よく事故で足を怪我した人や加齢で足が弱って車重を支えるのが心細くなったライダーたちがトライクやサイドカー付きバイクに乗り換えるけど、一度バイクの魅力の虜になると乗れる限り乗る人生を送るみたい。頑張れっメアリー!

    返信削除
    返信
    1. だんだん寒くなってきたので、冬眠する前に一緒に走れるかなあ、と思ってます。

      削除
    2. 天気のいい日にMizさんが声をかければ絶対実現すると思います。だって自分の乗ってた愛車を大切にしてくれてる人からのお誘いですからね。いい時間を過ごしてください。

      削除
  3. だよです。
    でも子供を置いていくわけにはいかないから、やっぱ特大トライクでしょ。

    返信削除
  4. 実はうちの子供達は乗るのが怖いらしく誰一人もイエスって言わないのですよ。

    返信削除
  5. 奥さんと子供3人となると合計4人。ひとりは後部座席、あとは大人一人プラス子供一人乗せられるタイプのサイドカーかな。もしそんなセッティングのバイクがあれば一度近所を低速で一回り乗せてあげたら「ねーパパァ、もう一周、もう一周」ってせがまれますよ。もし男の子で5歳くらいだったら絶対に動くものに興味を持つと思うんだけど・・・。飛行機、消防車、救急車、パトカー、船、電車、バス、そしてサイドカー。でもまだ小さいのかな。男の子なら、まあ時間の問題でしょう。そのうちガレージのハーレーによじ登ってまたがるんじゃないかな。
    Mizさん「おいっ、なにやってんだぁ。危ないじゃないかぁ。」
    男の子「ぼくパパみたいになりたいっ」
    Mizさん「・・・」

    返信削除
    返信
    1. そうなる予定だったんですけど、理想と現実の違いというのはやはりあるものだなっと実感してます。

      削除